大竹伸朗まつり

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ウインドウを大竹伸朗に替えました。
一度にこんなにたくさん入荷したのは初めてです。
昨年ソリレス書店より発売された、大竹伸朗展『追憶』カタログ特別版も当店にてお取り扱いしてますので、仲間に加えてみました。たまたま貼ってあったポスター「ジャック・ドゥミ 映画/音楽の魅惑」(8/22〜 フィルムセンター)もまるで待ち構えていたよう。ド派手な展開に。笑
ソリレスさんといえば、この夏のウインドウは、鈴木理策写真集『White』の眩しい雪の白で飾ろうと思ってたのでした。暑すぎて忘れてました…。

大竹伸朗まつり、と浮かれてますが、実は自分たちもまだゆっくり眺めていないので、時間をみつけて一冊ずつこちらでご紹介していこうと思います。
品出し情報は、こちらをご覧ください。⇒

ローカル ROADSIDE JAPAN珍日本紀行 リミックス版

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「美しくない」日本に感動
なぜ、今、このドロドロに崩れきった「日本」が、モノをつくるしょうどうにつながる一つの回路に内側でこうもかたくなに結びついているのか。(大竹伸朗序文より)

国破れてケダモノあり
明日おも知れぬこの世の中で、ほんとに残しておかないとマズいものなんて、あるのだろうか。日本という国もずいぶん醜くなってしまったけれど、それはそれで味がある。(都築響一あとがきより)

淡島神社(長崎)、淡島神社(和歌山)、イカ明神(島根)、伊豆極楽園(静岡)、一式飾り展示館(島根)、ウミネコ神社(青森)、ウルトラマンランド(熊本)、カエル橋(和歌山)、カッパ駅(福岡)、ガマ公園(茨城)、蒲郡ファンタジー館(愛知)、かもめ橋(徳島)、元祖国際秘宝館(三重)、北の京芦別(北海道)、ギリシャ風露天風呂(東京)、ゴジラの卵(福島)、佐渡国小木民俗博物館(新潟)、幸福の黄色いハンカチ・想い出広場(北海道)、昭和大仏(青森)、食堂アメリカヤ(山梨)、スギノイパレス(大分)、大観音寺(三重)、高燈籠(大阪)、乳神様(岡山)、つくばわんわん動物園(茨城)、津山自然科学館(岡山)、土井ヶ浜弥生パーク(山口)、東映映画村(京都)、陶器の公衆便所(栃木)、東北サファリパーク(福島)、東洋剥製博物館(大阪)、鳥羽国際秘宝館・SF未来館(三重)、苫前羆事件(北海道)、新潟ロシア館(新潟)、日本最大の喫茶(徳島)、博物館網走監獄(北海道)、蜂天国(長野)、花とシネマのドリームランド(北海道)、ハニベ岩窟院(石川)、HIHOKAN夢(新潟)、富士ガリバー王国(山梨)、富士見彫刻ライン(静岡)、フルーツ・バス停(長崎)、細倉マインパーク(宮城)、北海道秘宝館(北海道)、穂別地球体感館(北海道)、サンメッセ日南(宮崎)、ユートピア加賀の郷(石川)、リカちゃんキャッスル(福島)、リス村(東京)、ルーブル彫刻美術館(三重)

デザイン:北川一成

図録 Shinro Ohtake Recent Works 1988-1990

スライドショーには JavaScript が必要です。

 

一昨日からこの目録を開くたび、圧倒され、閉じる。という行為を繰り返してしまいました。大竹伸朗の作品はもちろんなのですが、作品の力を目一杯引き出そうとしている、この目録の造りがすばらしいです。発行元は、Galerie Tokoroです。かなりツルツルした紙も使われていて意外な感じもするのですが、その意外さが新鮮で、作品が目に飛び込んでくる手助けをしてるような気がします。ツルツルも何種類かあって、全部で何種類の紙を使ってんだろうと。折り返しの表紙の裏も、著作目録や奥付の頁も、隅から隅まで大竹伸朗の作品がとても上手く使われていて、美しい。

1988〜90年の作品なので、アメリカで描かれた作品も載っており、あ、と思ってアートランダムシリーズと比べてしまいましたが、奥ゆきというか、立ち上がる感じが全然違います!(スライドショーは、私が撮った写真なので、そのすばらしさがなかなかお伝えできないのがもどかしいですが。)

 

亜米利加 II 一九八九

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1989年1月1日から1月31日までアメリカ数都市に滞在しつつ拾った印刷物、写真、植物などを一冊のノートに貼り込み、その後3月14日までニューヨーク州アスタリッツのスタジオで絵画制作と同時に、そのノートブックの上に、アメリカでのイメージを重ね、その後日本に戻り、一冊の本にする機会が訪れたのがこちらの『亜米利加 II 一九八九』。表紙の周囲は直線ではないイレギュラーな断裁、本文にも各所に貼り込みがなされるという凝った造本。京都書院から先に「America」と題された画集が出ていたため、IIとしたそうです。

 

ArT RANDOMシリーズ America

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ニューヨーク、ハドソン川岸のアウステルリッツにおいて、1988年2月から3月にかけての6週間で制作された作品。

 

Shinro Ohtake SHIPYARD WORKS 1990

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1988年に宇和島に活動の拠点を移した大竹伸朗の、造船所における1990年6月から8月にかけて作業のアイディアやスケッチを記したノートの複製。

いろいろな國ヘ行くたびに興味をもったかたちを写真に撮っていた。それがバリ島の給水塔であったり、ケニアのレコードショップのシングル盤を入れる棚だったり、(略)それらに共通するものは、いわゆる美の領域とはまったくかけ離れた場所にあること、そして、それらと出会う時の衝動は、道の上で偶然見つける印刷物との邂逅に近いこと、そして、そのほとんどが立体物ということである。ある日造船所で偶然見つけた木型も、そのようにして頭のなかに刻み込まれたのだった。(ファイバーグラスの霊歌より)

 

図録 大竹伸朗 新作展 CANVASISM 夢と細胞

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今回、八割位の作品を四国の宇和島で制作した。現地の徳久造船所の方々には今回の立体作品などの元となった美しい木船を二はい提供していただいた。(あとがきより)

大竹は、素材を自分にひきつけるのではなく、素材自体の特性を優しくひき出し、相互に浸透させることによって、まるで生物のように物質が息づくにまかせるのである。(東野芳明 序文「大竹伸朗——廃船と絵画——」より)

 

DREAMS 夢の記憶

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僕の場合、夢を捕まえる道具は紙と鉛筆である。夢を捕まえるコツは、夢の中であまりストーリーに執着しないで、夢の中に出てくるものを一つか二つ覚えておいて起きたらすぐにその単語を紙に書くことである。あとでその単語を繰り返し頭に浮かべていると不思議と逆算式に夢のストーリーが甦る。(別冊 大竹文章より)

ニューヨークで 日本人のアーティストに会う。
彼は日本の白いガードレールで
グッデンハイムミュージアムをコピーしたと
自慢していた。  ぶっとぶ(本文より)

多くの人がおそらく一度は、夢日記をつけようと、枕元に紙とペンを置いて眠りについた経験をお持ちなのではないでしょうか。私も御多分に漏れずその一人ですが、まず、記した字が判読できない。そしてそのことを気にしはじめると、寝ていても意識のどこかが覚醒し続けるようになり、おちおち夢も見ていられなくなってしまいました。なんて、自分の経験談はどうでもいいのですが、この分厚い本一冊丸ごと夢の集積であり、その再々構築(本という形にする段階で)だと思うと気が狂いそうです。みっしり描かれてます。別冊の文章がまたとてもおもしろいです。

 

宇和島 大竹伸朗×森山大道×谷岡ヤスジ coyote 創刊準備号

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別の箱から大判が出てきました。さっそくウインドウの仲間入りです。
スイッチパブリッシングの雑誌coyote創刊準備号として無料配布されたタブロイド判の作品集です。森山大道による撮り下ろし写真を大竹伸朗が構成、コラージュ。表紙、裏表紙には、宇和島出身の漫画家谷岡ヤスジさんのコマ絵がアレンジされています。
文章は、創刊号に掲載された大竹伸朗のエッセイ「メッタメタ大道講座——宇和島撮影同行記」を読んでね、という豪華過ぎる掴み。

 

図録 Shinro Ohtake 1984-1987

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大竹の酒中で織り交ぜられる質感と素材。それは感覚によってとらえられた確かな世界の再構築であり、また知的で情緒的な我々の世界の————けっしてリアルではないというわけではないが————はかない一面を暗示するものである。(マルコ・リヴィングストン序文より)

 

倫敦/香港 一九八〇

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ブックデザイン:大竹伸朗

人の一生にはそれぞれの速度があるらしいという事であった。そして、自分の中のその速度に越いつく最良の方法が、描きたいと思った対象から全く視点を外し、紙も鉛筆の先も見ずになるべく早く一気にそれを写し取る鉛筆画という方法と重なった。(別紙 大竹文章より)

 

EZMD

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ブックデザイン:大竹伸朗

謎めいたタイトルですが、別紙解説によると、
EEJITとEASYから「EZ」、「MD」は Marcel Duchamp とのこと。
EEJITというのは、アイルランドやスコットランドの方言で、馬鹿を意味するのだとか。

また解説には(英文なので誤読の可能性もありますが)、

1983年の夏、ロンドンの古書店で手にした、60年代のドイツのポルノ写真小説のチープな紙に色鮮やかな印刷が頭から離れず…

と、おそらくこのようなことが書かれているので(間違えありましたらご指摘ください)、そこからインスピレーションを得て、このデュシャンオマージュへ至ったのではないかと思われます。
二分冊となっていて、一冊は大竹本人によるコラージュ。もう一冊は、シンガポールのアーティスト、タイ・テオ・チュアンによるモノクロのイラスト構成されています。しかし、ちょっと気になる記事を発見しました。鈴木芳雄氏のブログによると、どちらも大竹伸朗本人なのだとか。