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古書ほうろう、移転のお知らせ

1998年の開店以来、この町の本好きのみなさんに支えられ、千駄木・道灌山下にて営業してきましたが、来る4月上旬、台東区池之端に移転することになりました。

直接の原因は家賃の大幅値上げ(10万円アップ)です。思い入れあるこの場所を離れるわけですから本当に悩みましたが、さすがにこの条件ではいかんともしがたく、また、通告を受けた直後に「ここなら!」と思える物件と出会えたこともあり、これも縁だと決断しました。

移転先は、不忍ブックストリートをひたすら南へ、タナカホンヤさんのも少し先の裏通り。眼の前は東京大学池之端門、すぐ先の角を曲がると不忍池、というロケーションです。店の広さは現在のほぼ半分になりますが、雑多な品揃えと居心地はそのままに、ライブやトーク、上映会などのイベントも、これまで通り開催していく予定です(ピアノも持っていきます)。また、喫茶スペースを設け、ミカコが焙煎したコーヒーも飲んでいただけるようになります。

決断した当初は、やはり寂しさが先に立ちました。けれど、夫婦ともども50歳を超え、とくにここ数年は、今後どのように働いていくのかを日々考えてきたわけで、であるならば、これこそがまたとない突破口なのではと、じわじわ気持ちが上向いてきました。告知のうえでは「移転」ですが、「新しい店を始める」という気持ちが強いです。

新たに厨房ができ、さらに、バックヤードがほぼなくなるため、二人それぞれに、仕事のやり方を大きく変える必要があります。並べられる本の量は減りますが、入れ替えにメリハリをつけ、今の店のアバウトな部分も残せるよう、試行錯誤してみるつもりです。買い取りもこれまで通り大歓迎です。出張もいたしますので、お気軽にご相談ください。

といった次第で、無駄に広くて少々ゆるい古書ほうろうは、あと一ヶ月ほどで姿を消します。2月9日(土) からは、感謝の気持ちを込めて、古本全品3割引のセールも行います。また、さよなら企画として、秘蔵の写真集『SENDAGI』(1975年私家版/撮影:Elisabeth Powers)の展示も同時開催いたします。見納めに足を運んでいただけたら、うれしいです。

【今後のスケジュール】( 2/14更新 今後も変更の可能性あり)

2月9日(土)〜 3月3日(日) 古本全品3割引きセール
 店頭販売のみ 中古CD、レコード、DVDなど、古物はすべて対象です
 2/19(火) 20(水) 26(火) 27(水) は休業

 *同時開催 「千駄木 1975」展

2月28日(木)  吉上恭太のサウダージな夜 第62回

3月4日(月)〜 4月5日(金) 移転作業のため休業

 *この期間終盤に、最後の大放出市をするかも(できないかも)

4月6日(土) 新店舗オープン大幅に遅れ中

ガラス陳列ケースを買ってくださる方求ム!

ガラスの陳列ケース 5,000円

店で使っていたショーケースです。
写真で見づらいですが、4本脚が付いています。

・幅910mm/奥行455/高さ1495(うち脚の高さ220)

・前面引き違い戸(少し引っ掛かりを感じることはありました。)

・ガラス棚板3枚つき 高さ調節可(問題なく使えていましたが、サイズが微妙に違います。)

・蛍光灯点灯します。(古いので自己責任で。)

・できれば3月末までに、自力で養生の上、お引き取り頂ける方に限らせていただきます。
運ぶのに最低二人必要です。
(赤帽さんをご紹介することはできます。)

kosho★★★★★gmail.com(★★★★★→horo@)宛にメールか、
03 3824 3388(13~0時ごろ)までお電話ください。

すみません、なぜか写真がアップできなかったので、画像はツイッターで御確認ください。

【急募!!】テーブルの買い手を探しています!終了しました。

おかげさまで、全アイテムのお引き取りくださる方が見つかりました。ありがとうございました。

残すところテーブルのみとなりました。どなたか要りませんか〜?

2/17 2/24(日)までに、自力で台東区池之端からお持ち帰りできる方限定
・申しわけありませんが、まとめ買いの方優先(少しサービスいたします)とさせてください。

お引取りの日時はご相談させてください。

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ニトリ LDテーブル リラックス(160)
5,000円 1台のみ
サイズ(約): 巾160×奥行90×高さ65cm

アイテム詳細ページ⇒ リンク先のカラーより白っぽい印象です。脚は白です。
現在、運びやすいように、天板と脚を分解してありますが、六角レンチで組み立てられます。

 

NORDMYRA ノールドミーラ 2脚で2000円
スタッキング可
アイテム詳細ページ⇒

 

ニトリ 2Pチェア(2Pチェア リラックス WHウォッシュ)
1台5000 1台のみ ありがとうございます。受付終了いたしました。
幅122×奥行64.5×高さ69.5cm
アイテム詳細ページ⇒

 

ニトリ ダイニングベンチ(ナッツ)
1台3,000円 ありがとうございます。受付終了いたしました。
幅97×奥行33×高さ40cm
アイテム詳細ページ⇒

今年もよろしくお願い申し上げます。

今年も航海を続けられますよう、ウィンドウを柳原良平に替えて新年を迎えました。

柳原良平『船の本』全5巻(至誠堂/ ¥5,000+税/少々難あり)、『船キチの航跡』(海事プレス社/¥1.500+税)、『「客船史」を散歩する』(出版協同社/¥1,000+税)のほか、山口瞳の男性自身シリーズなど。
店内の500円均一などにも柳原良平の仕事は並んでいますので、探してみてください。

そして船が水を呼んでしまったのかわかりませんが、またしても漏水。。。
昨夕、今日の初売り準備のため、一足先に店に着いた宮地から、「バケツ持ってきて!」との電話があり、バケツは店にもあるのになぁ、と思いながら、すぐに店に向かうと、ピアノの下から演劇の棚の方まで、まさかの大きな水たまり。
年明けくらいは穏やかに迎えたかったのですがねぇ。

マンションの他の部屋の方に聞くとどうやら早朝から漏れていたとのことで、その日のうちに応急処置が出来たのは不幸中の幸と思うことにしました。
今回は建築の棚がかなりやられてしまいましたが、こう度重なると(宮地記録によると1年9ヶ月ぶり通算4度目)、哀しいかな自分たちもスキルアップしていて、拭く前にまず現状撮影、みたいな手順を自然とできるようになってしまいました。そうは言っても、びしょびしょになった本や店内を誰が片付けてくれるわけでもなく、ピアノにも飛沫がかかっていたので、ピアノを移動したり、棚から本を抜いたり、そうしている間にも漏水箇所が増えてしまったり、結局深夜までかかってしまいました。
今日になって、水元の給湯管補修工事は終え、漏水は止まったとのこと。いまは既に漏れてしまった残り水がポタリポタリと落ちる程度になりました。

湧泉の麓で商売してると思えばいいか。古本と湧き水、古書源泉館、、、


ピアノのいた場所。(先月の丹藤商店トークでは、この壁、ピアノの上にスライド投影をしたのでした。)


ピアノさんはというと、現在、棚に面と向かって本を選んでるかのような、滅多に見られないポジションにいます。(蓋を開けて、湿気を逃がしてるところ。)

こんなんですが今年もよろしくお願い申し上げます。(ミカコ)

根津神社例大祭

夏の終わりを告げる8月末のお諏方さま、9月に入ると天祖神社、そしてこの9月15日(土)、16日(日)、17日(祝)が根津神社はお祭りでした。
今年は4年に一度の神幸祭の年で、昨日は渡御行列を見ることができました。

本棚を作りたくなる季節。なのか?


ビバホームでベニヤ板を裁断もらったら、どうしても片側は裏面が表に出てしまうことに気づいて、やる気を失いそのままにしていた本棚製作を再開。ようやく組み立てました。
前回作ったのはいつだっけ?とツイッターを遡ったら、ちょうど去年の同じ時期でした。街に漂う夏休み気分がそうさせるのかしら。

てゆうか、同じことしてんな。。

と見せかけて、進化してます。
可動棚板。溝を掘って支柱を埋め込み、本が支柱に引っかからないようにするのが肝。ということでトリマーくんの初仕事。と意気込んだ割には、ガイドとか適当でところどころ道を外しましたが、まあいいや。

大判の収まる奥行きと、菊判が3段入る高さ = 大判2段には高さが余る、菊判には奥行きがありすぎる

様々な判型の最大公約数というか、モジュールを見つけられる日がくるかしら。

あとは背板とキャスターを付けて、塗装して完成。

いや明日、雑誌の撮影が入るってゆうのに。じゃまだったな。。
どうしてやる気のベクトルって、いつもひねくれてるんだろう。すみません。。

高山宏先生より、蔵書を譲り受けました

 
 
 ご自身のツイートをご覧になった方も多いと思いますが、高山宏先生の蔵書を譲り受け、少しずつ放出しています。


 
 
 始まりは、5月2日の開店直後、先生からのお電話でした。お話するのは水族館劇場の2010年公演『NOMAD 恋する虜』以来なので、もうそれだけでびっくりでしたが、その内容たるや!

「じつはほぼ失明状態でねえ。それに電車のなかで突然失神したり。そんなこんなで、もう本は手放すことに決めました。山口昌男には「高山くんも古書の世界に足を踏み入れるべきだ」なんて常々言われてきたど、結局ぼくは新刊だけでやってきただろ、だから古本屋に知り合いがいないんだよ。雑誌や雑本は焼いちまおうかとも思ったけど、やはりそれはできなくてね(笑)。そんなとき、君のことを思い出した。君の店で、有名なストリッパーが踊る横で喋ったときのことをね。とりあえずバン一台分整理したので、近々取りにきてくれませんか。査定をする必要はないよ。すべて差し上げる。お駄賃として、世界に99冊しかないヴェラム装の『神曲』もプレゼントしよう」

 微に入り細に入り、はたまた大いに脱線する先生のお話は1時間半ほど続いたのですが、その間、頭は真っ白。驚きと喜びと畏れ多さがないまぜになったまま、「4日は水族館の打ち上げがあるので、5日に伺います」とお伝えし、受話器を置きました。
「これはぼくの賭けなんだけどね。宮地くんは、本好き7割、商人3割ぐらいじゃないかな? そういう人に託すのがよいと思ってね」という先生の言葉を噛みしめながら。
 
 
 5月5日。店を臨時休業して美華子とお宅に伺うと、玄関からもう本の山。

「階段の両脇に積んであるのが、今日持ち帰ってもらいたい本なんだよ」と言われ、見上げると、頂上にはなにやら祭壇らしきものが設えられており。
「『神曲』はあそこ。さしづめここは地獄だね、ハッハッハ」と呵呵大笑。たしかにダンテを頂戴するにあたってこれ以上の趣向はありませんが、それ以上に、体調が優れないなか、ここまでのことをしてくださる先生の茶目っ気と気遣いに、心の中は滂沱の涙です。「ともかく挿絵が素晴らしくてね」と仰る『神曲』に一刻も早くたどり着くため、さっそく作業を始めました。
 そして数時間後。煉獄を過ぎ、いよいよ天国に差し掛かると、祭壇のように見えたのは、なんと超大判のルオーの『受難』。もう完全に降参であります。古本屋になって20数年、様々なお宅に伺いましたが、このような「歓待」を受けたのはもちろん初めてのこと。ただただ感激しながら、帰路につきました。

 店に戻って、いよいよ『神曲』ご開帳。美しい挿絵に溜息をつきながら、この貴重な本をどのように扱うべきか、しばし相談しました。
「宮地くんの店の看板にしてくれたらいい。ぼくにとっては悪魔祓いのようなものだよ」
先生はこんなふうに仰ってくれましたが、前日には挿絵を一枚ずつじっくり眺め、別れを惜しんだのだそう。できるだけたくさんの人に見ていただく場をつくることが、譲り受けたぼくたちの使命です。かといって棚に無造作に並べ「ご自由にご覧ください」とはいかないわけで、まずは以前お世話になった、本の保存の専門家の方に相談してみることにして、この日は箱に仕舞いました。
 
 
 さて、ここまででも充分凄い一日だったのですが、最後にもうひとつ、驚きが待っていました。仕分けと整理を終え、ビアパブイシイで一杯やっていたときのこと。隣の席の二人連れの男性に「ほうろうさんですよね」と声をかけられました。
「ぼくたち、以前、水族館劇場で舞台を担当していた者です。今日は、鏡野有栖さんが主宰する「心中椿」の公演を鶯谷で観て、その帰りなんです」
いや、びっくりしたのなんの! なぜなら鏡野有栖こそが、古書ほうろうで高山宏と共演した踊り子その人なのですから。 なんという高や魔力! お導きに従い、後日、千秋楽に駆けつけたことは、言うまでもありません。
 
 
 というわけで、高山宏旧蔵書を、古書ほうろうにて、順次放出中です。とくにコーナーなどは設けず、それぞれの本にとって相応しい場所で、他の本と一緒に並んでいます。
「蔵書家の多くは、結局死蔵家でね。その点、荒俣宏は必要なくなった本をちゃんとマーケットに戻すだろ。ぼくは彼のそういうところも尊敬しているんだ」
これは今回先生がたびたび仰っていたことですが、うちで死蔵してしまってはなんにもならないので、すべて店頭に出します。いただいたものなので、その分お値段も安めに。書き込みもそのままに。學魔眷族のみなさまは、ぜひ探してみてください。『神曲』については、さきほどお話したとおり、ご覧いただく準備ができ次第となります。いましばらくお待ちください。