明けましておめでとうございます。

みなさまはどのような新年を迎えられたでしょうか。

わたしたちは双方の両親といつもと変わらぬ穏やかなお正月を過ごしました。偶然にもそれぞれの親の生い立ち、来し方をじっくり聞く機会に恵まれました。50年間も子でありながら初めての話も飛び出しまして、なかなかエキサイティングなひとときでした。

さて今年、古書ほうろうは20周年を迎えます。

自分たちの店というより番人という方がしっくりくるようなところもあって、ここまで続いてきたのは、本を買ってくださったり売ってくださるお客さま、マンションにお住いの方々はじめご近所さん、町会の方々、不忍ブックストリートのお店のみなさん、不忍実行委員のみなさん、一箱や縁日に参加してくださったみなさん、谷根千工房のみなさん、北海道から沖縄までご縁の出来た古本屋の主のみなさんほか大勢の方々、これまでイベントに出演してくださったみなさん、カタリココのみなさん、サウダージな夜のみなさん、取り引きしてくださる版元さん、作家さん、税理士さん、ほおずき千成り市の皆さん、水族館劇場、離れてしまった友人たち、駄話で飲める友人たち、親弟妹、世界中の思いがけないところからやってきてくださる旅人たち、インターネットの画面の向こうから本を買ってくださるお客さま、配達員さんたち、大家さん、不動産屋さん、銀行さん、バイト先でお世話になった方々(順不同です)ほか、天文学的にたくさんの方々が関わってくださり、店を育ててくださった結果だとつくづく思います。

あらためまして、ここまでご縁のあったすべてのみなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

20年経ってみて思うのは、一番身に覚えのあるところでは自らの身体の変化(老化ともいう)にはじまり、とりまく環境の変化、お客様も日々変化の中に生きているわけで、個々は更に大きな世の中のうねりの中にあって、同じ日は一度としてないのだということ。

実感としては、仮に何かこのやり方がいいのかも、ということがあったとしても、それが長く続くことはなく、うねりは常に更新を求め、結果、いつまでたっても自分たちは右往左往しているだけだった、という気がします。きっとこの先も、このグローバルな流通に身を置く以上そうなのだと思います。そんなふうに書くと夢がないみたいですがそんなことはありません。

気をつけたいのは齢をとると頑固になりますから、自分たちの石頭で古書ほうろうを縛りつけてしまわないように、ということ。

買う買わないに関わらず、店を出るときに、お客さまの中でほんの僅かでも何か変化が生じているような場に古書ほうろうがなったらいいなぁと思います。そのために柔軟な頭の番人であり続けたいです。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

古書ほうろう
宮地健太郎・美華子