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【満員御礼】松本博文『ルポ 電王戦』刊行記念トーク 7月1日(火) 19時
2014/07/01▶︎7:00 PM - 9:00 PM
将棋観戦記者・松本博文さん初の単著『ルポ 電王戦』の刊行を記念してトークショーを開催します。ゲストは「銀杏」の名でネット中継を担当する君島俊介さん。棋界随一の情報通とともに、執筆の舞台裏、本には書けなかった余話、将棋界の話題などを語りつくしていただきます。
日時:7月1日 (火) 18時半開場/19時開演
会場:古書ほうろう 文京区千駄木3-25-5 (アクセス⇒ *)
出演:松本博文 @mtmtlife http://mtmt-blog.com/
君島俊介 @ginnan81
入場料:1000円
定員:30名
定員に達したため、ご予約の受付は締め切りました。
当日券は、キャンセルが出た場合のみ販売します。ご希望の方は当日17時以降にお電話ください。
*ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで
03-3824-3388
E-mail: horo●yanesen.net (●→@)
ご予約の際の件名は「7/1『ルポ 電王戦』刊行記念トーク」で。
(お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)
定員に達し次第、締め切らせていただきます。
さて、将棋好きの方であれば、松本さんのことも電王戦のこともよくご存知でしょうけど、この本はそうでないみなさんにも読んでいただきたいので、少しだけご説明を。
「電王戦」というのは、昨年からとくに話題になっている、プロ棋士対コンピュータソフトの将棋団体戦(第1回のみ個人戦)のことで、「現役のプロ棋士がコンピュータに負けた!」というニュースを目にされた方も多いかと思います。この本はその一連のできごとをルポルタージュしたものですが、指された将棋の内容ではなく、将棋ソフト開発に取り憑かれた人間たちのドラマに焦点が当たっていて、大変読み応えがあります。将棋本にありがちな棋譜や符号もいっさい出てこないので「駒の動かし方も知らないよ」という方でも面白く読めますし、プロローグには木山捷平や小沼丹も登場したりと古本好きにもお薦め。もうすぐ当店にも並びますので、よかったら手に取ってみてください。
著者の松本さんは当店のお客さまでもあるのですが、プロフィール欄によるとこんな方。
松本博文(まつもと・ひろふみ)
1973年、山口県生まれ。将棋観戦記者。東京大学将棋部OB。在学中より将棋書籍の編集に従事。同大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力し、「青葉」の名で中継記者を務める。
山口県生まれとあっさり記されていますが、蓋井島という「人口が100人ほどの離島」のご出身。そして、そのことがこれまでの松本さんのお仕事の基になっているとこの本のあとがきで知り、感銘を受けました。インターネットによる棋譜中継システムの構築も、ネット掲示板「将棋パイナップル」の管理人も、将棋ソフト普及への熱意も(渡辺明二冠曰く「Bonanzaを持ち歩いて将棋界に広めた人」)すべて根っこは同じ。もし「電王戦」が実現していなかったとしても、いつかこういう本を書かれたに違いありませんが、今回こういうかたちで一冊になったのは、松本さんにとっても読者にとっても幸せなことだったと思います。
ぼくが松本さんのことを知ったのは2005年のこと。「競馬好きの棋士」ということで渡辺明竜王(当時)のブログを読むようになり、そこにしばしば登場する人(=竜王と桃太郎電鉄をする人)として認識したのが最初でした。そして、日々竜王の文章に触れるなかで少しずつ将棋に興味を持ち、2008年の竜王戦を境にますます好きになり、いつしか松本さんのブログにも目を通すようになっていました。松本さんは古い将棋の本にも造詣が深く、職業柄そういう話題にも刺激を受けました。そんな松本さんが、じつはお客さまでもあることを知ったのは4年ほど前でしょうか。きっかけはツイッターで、近所のスーパーにおける「ブラックモンブラン」の在庫状況や、駒込のチョコレート工場のアウトレット販売についてつぶやく人として認識を新たにし(笑)、以来ずっと敬意と親しみを抱いています。
初の単著のお祝いをここでできることを、とてもうれしく思っています。松本さん、おめでとうございます!