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黒豆ぜんざいで年明けです。

今年もよろしくお願い申し上げます。
たいへんな年明けとなり、ますます岸田政権への怒りは増幅するばかりです。
被災なさった方がたの状況が一刻も早く改善し安堵がえられますように。

能登、ガザ、岸田政権(自民党、その周り)、両親のこと、店のこと、ごくごく至近からささまざまな距離感、規模の問題に囲まれ、それでもごはんも食べなければいけないし、頭の中は毎日混乱を極めています。

昨日から国際司法裁判所(ICJ)において南アフリカがイスラエルに対するジェノサイド条約違反を提訴した裁判がはじまった。今日は、文京区議会に提出する予定のガザ救済のための請願書の下書きを。

昨年末に実家近くのスーパーで求めた丹波の黒豆がとてもやわらかく炊けたので、ぜんざいにしてみました。
お餅は、根津の谷さんの「徳用白もち」(鶴岡・庄内協同ファーム)、オーブンで焼くと見たこともないくらいにぷっくり膨らんで、少し焦げた角っこはサクサクお煎餅の香ばしさでぜんざいによくあいます。

お豆を煮るときはたいてい柔らかくなってから味付け、と指南してくれるレシピが多い気がするのですが、黒豆は初めに砂糖を加えてから長時間煮るレシピが多い。なぜかなぁと思いながら、豆が柔らかくなってから砂糖を加えたら、とても柔らかく炊けました。(充分浸水できれば重曹はなくてもいいような気がしてます。)
備忘録に今回の手順を。鍋はギリギリサイズよりも少し大きめの方が安心です。実際はこの倍量600gだったため、大きな鍋はテフロン加工の鍋に鉄玉子を入れて炊きました。

黒豆 300g
砂糖 300g(今回はグラニュー糖250g/ きび糖50g)
重曹 小さじ1/2(豆を柔らかくふっくらさせる)
醤油 小さじ1/2
鉄鍋か鉄玉子(今回はテフロン加工の鍋+鉄玉子)

1、黒豆は皮を傷つけないようやさしく洗い、ボウルに3倍くらいの水を用意し浸水させる。
 浮いてきた豆は虫食いなどあるので除く。

2、冷蔵庫に入れておよそ丸一日(24時間くらい)を目安に、ときどき様子をみながら、膨らんだ豆が水面から出るようなら水を足す。
 丸っこかった乾豆が、煮豆のような楕円になり、皮ののシワがじゅうぶんのびたら浸水完了。

3、鍋に鉄玉子を入れた鍋に2をつけ汁ごと移し、重曹を加えて火にかける。
 豆を入れてから鉄玉子を入れると、豆の表面に傷がつきやすい。
 沸くまでは、豆が踊らない程度弱めの中火くらいだったかな。
 
4、沸いてくるとびっくりするくらい泡立つが、アクではなく重曹成分の泡なので掬わずに火を弱めてそのまま煮続ける。豆が煮汁の表面から顔を出さないように気をつける(少なくなったら湯を足す)。水面から出るとシワが寄ってしまうので。

5、そのうちに重曹の泡は落ち着くので、キッチンペーパーを落し蓋(中央に2〜3センチの穴をあける)にして、豆が柔らかくなるまで3時間くらい火を通す。この間アクが出るようなら掬い、豆が煮汁に隠れる水分量を保つ。

7、指で潰せるくらいに柔らかくなったら、砂糖を3回くらいに分けて加える。

8、長時間煮続けるよりも、一旦炊いて冷まして、また火を入れて冷まして、を何度か繰り返す方が甘みが豆に浸透しやすいそうです。

9、豆がふっくらして好みの感じになったら醤油をまわし入れ、味をしめる。

炊き上がった黒豆は煮汁から出てしまうとシワが寄りやすいので、煮汁に浸かっている状態で保存する。
冷蔵庫では一週間くらい。(数日おきに火を通すと安心)
冷凍する場合も、液ごと食べる分ずつに分けてビニール袋に入れ、空気を抜いて冷凍すると、炊き直してもシワになりにくく柔らかく戻る。
温める際に鍋に少量の水を加えておき、そこに凍ったまま入れて火にかけると焦げにくいです。
ぜんざいは、一人分60ccくらいのお水を加えて甘みを調整してます。

仲間入りした喫茶の椅子さんです。

移転が決まってからばたばたと窓辺喫茶をオープンしてしまったので、什器はそのうちにいい出会いがあったときに少しずつ揃えていければいいか、となりゆきにまかせて、手持ちの小さなテーブル、スツールやピアノの椅子を配置したため、高さが微妙だったり、木のスツールはおしりが痛くなったり、お客さまを見ていて気になるところがいくつか出てきていました。
ふたつのテーブルのうちひとつは、自宅から持ち込んだもの。そしてもうひとつは千駄木から持ってきたもので、もともとは夕やけだんだん上にあった〈檸檬屋〉さんから引き継いだもの。こちらは手彫りの模様がほどこされた味わい深い手作りなのですが、いかんせん三本脚のため微妙に安定が悪く、本を飾るにはよかったのですが、喫茶にはちょっと心もとない造りのため、何度か手放してしまおうかなぁと思いました。しかし不思議なことにそのたびに「このテーブルがすごく好きなんです。」と、中にはうつ伏せて天板を抱くようにして打ち明けてくださる方が現れるのでした。
というわけで思い直し、脚はそのうちに考えることにして、その相方にしていたピアノ用の椅子、こちらはこちらで一番下の高さにしても座面が少し高すぎる問題があったので、そのピアノの椅子を二人席にまわして、二人席に置いていた硬くて背もたれのないスツールをまずは下げることにしました。

インターネットの定期巡回先で一番期待していたのは、西荻窪の〈村田商會〉さんでした。店じまいした純喫茶の什器や食器、備品などを販売しているお店ですが、販売するときに引き取り先のお店を記事にして残し、品物を次の方に橋渡ししていらっしゃって、椅子ひとつとっても来歴がわかるのはうれしいですし、自分たちも古物商なので、縁があれば村田商會さんで買いたいなぁと思うようになったのです。
あぁこの椅子よかったのにぃ〜!とタイミングを逃すこと数回。しかしよくよく採寸するとうちの小さなスペースに収まらない、を繰り返してきたこの5月、Twitterのタイムラインに流れてきた村田商會さんの写真に、おっ!おおおっ!と気になる風貌、サイズ感の椅子を見つけました。
たまたま休みの日でもあり、西荻窪に飛んでいきました。果たしてお店の外に陳列されていたそのコは、まだ売れておらず、サイズ感もピッタリ。手の出せるお値段。人の手を感じる模様は、趣こそ異にしますが独特な存在感があります。お店の方に声をかけて、ぐらつきはないか確かめ、座らせてもらい、採寸し写真を撮り、並んでいるほかのテーブルとの高さを確認してみたり。腰掛けて道往く人をしばらく眺めながら、これは出会いと思っていいんじゃないでしょうか、と自問自答を繰り返してみたり。ブツとして大きな買い物なのでなかなか即決できずに、店内に移動し珈琲を注文してひと息ついてみたり、宮地さんにメッセージ送ったり。もう一度自分の店に戻って檸檬屋さんのテーブルとの高さを確認してみて大丈夫なら注文することに決めて、その日は村田商會さんを後にしました。

翌日、正式に注文のメッセージをお送りし、やりとりのなかで村田商會がこの椅子の来歴を教えてくださいました。

村田商會さんが販売当時に書かれた記事
https://muratashokai.theshop.jp/blog/2020/07/16/235424

すると思いがけずお近くの水道橋で、2020年まで営業なさっていた喫茶店〈晴山〉(せいざん)というお店で使われていた椅子だとわかりました。なんと43年も営業してこられたお店だそうです。この椅子はいったい何人の方たちのひとときを支えてきたのかしらと、その歳月、座って過ごされた人びとに思いを馳せずにはいられません。
近所にお勤めの方、競馬新聞片手の方もいらしたでしょうか。商談がまとまった営業の方。うまくいかず珈琲を啜られた方。炎天下を通りかかって冷たい飲み物に命拾いした方。マスターやママさんとひと言ふた言かわすのが日々のリズムになっていた方。
本郷台地を越えてやってきてくれてありがとう。
椅子さんにしてみたら、あれぇずいぶんちっさいところに来ちゃったなぁ〜と戸惑っているかもしれませんが、どうかひとつよろしくお願いします。

窓辺喫茶は、古書ほうろうのなかにある、お一人席、お二人席の二卓のみの三人で満席の小さな喫茶コーナーです。
木、金、土、日、12〜20時(ラストオーダー19時半)オープンです。(月火水休み)

古書ほうろう謹製羊羹

珈琲と相性のよいおやつ、洋菓子も好きなのですが、大福やお饅頭など個人的にはあんこ系を合わせるとほっとするところがあり、窓辺喫茶でも何かあんこ系をお出しできないか、和菓子の本をめくったりあれこれ考えを巡らし、羊羹にたどり着きました。

まず今年の初めにデビューを果たしたのは、胡桃黒糖羊です。
こちらは、沖縄は伊江島から黒糖を取り寄せています。黒糖の食べ比べをしたところ伊江島産の黒糖の潮騒を感じるような控えめな甘さに惹かれました。
出来たてはしっとり、日が経つにつれ糖分が周りに結晶化ししてきて、シャリ感が生まれ、香ばしい胡桃、伊江島黒糖の抑えめな甘みの羊羹、さまざまな食感がたのしめ、くどさのない味わいに仕上がりました。
胡桃がたっぷり入っていますので、小腹空きの救世主としてもお薦めです。

そしてこの秋に出来上がったのは、白あんベースのドライフルーツ入りの羊羹です。ドライの無花果、葡萄、夏蜜柑ピール、枸杞の実入りです。それぞれの食感の違いが新鮮で、また、果実の味わいが餡の甘さを軽やかにしてくれます。時折現れる夏蜜柑の皮のほろ苦さがアクセントになっています。


材料の餡はいずれも北海道産の小豆、大手亡豆とグラニュー糖、食塩で作られたものを使用しています。
バータイプにカットしてペーパーで個包装していますので、お持ち帰りいただくことも可能ですし、本を読みながらでも手を汚さずにお召し上がりいただけます。

週替わりで交互にご用意するのが目標ですが、いろいろ試したくもあり、その時手に入った旬の果物で(例えば干し紅玉入りや、身も赤いりんごの紅の夢とこしあんのマーブル羊羹など)、発作的に作る羊羹の週もございます。

窓辺喫茶ご案内

水〜 12:00〜20:00(ラストオーダー19:30)

感染状況により急な変更もございますので、ご来店前にツイッターなどでご確認くださいますようお願い申し上げます。

珈琲は、だいたい2種ずつ、産地を変えながら焙煎しています。喫茶ご利用のほか、お豆の販売もしています。入荷状況や季節により、メニュー内容、価格は変動します。メニューのお品は、すべてお持ち帰りいただけます。ご利用をお待ちしております。

地球を半周、はるばる日本にやってきてくれた美味しいパレスチナが上野でピザになりました。

『パレスチナの ちいさな いとなみ』の著者のおひとり皆川万葉さんの会社「パレスチナオリーブ」の商品からハーブミックス「ザアタル」と、エクストラヴァージン・オリーブオイルを使って「ザアタル・ピザ」(¥350+税)が喫茶メニューに仲間入りしました。

ザアタルもエクストラヴァージン・オリーブオイルも「パレスチナオリーブ」さんが、現イスラエル領でユダヤ系イスラエル人もイスラエル国籍のパレスチナ人も共に働く女性を中心とした生産者団体「ガリラヤのシンディアナ」からフェアトレードで輸入しています。

国産強力粉に天然酵母を合わせて捏ねた自家製生地に、パレスチナのナフーレさんが丹精込めて作られているハーブミックス「ザアタル」をたっぷり、チーズをのせて、エクストラヴァージン・オリーブオイルで風味づけします。
ザアタル自体は塩味もきつくなく、それだけではおとなしめの印象なのですが、オリーブオイルとのマリアージュにより口内を旅先へ瞬間移動という荒技を成し遂げてしまいます。ちょっとびっくり。

地球を半周、はるばる日本にやってきてくれた美味しいパレスチナが上野でピザになりました!

喫茶ご利用のほか、テイクアウトも承りますのでぜひお試しください。

パレスチナ・オリーブさんの商品のお取り扱いをはじめました。

先月まで写真展「パレスチナの人びと」をさせていただいた高橋美香さんからのご縁で、『パレスチナの ちいさな いとなみ』(かもがわ出版)の共著者・皆川万葉さんが運営する会社「パレスチナ・オリーブ」が「*ガリラヤのシンディアナ」からフェアトレードで輸入しているエクストラ・ヴァージン・オリーブオイル、ザアタル、石けんをお取り扱いさせていただけることになりました。
オリーブオイル、ザアタルは、日本に到着したばかりの新シーズンものです!
パレスチナ・オリーブ サイトhttp://www.paleoli.org/

私自身のパレスチナ・オリーブさんのオリーブ・オイル体験は昨年でした。扱いのある火星の庭さんから通販で求め、さっそくパンにひと垂らし。ふわっと身体が持ち上がるような、香り、風味、鮮度のよさにびっくりしました。

一緒に求めたスパイスミックス「ザアタル」は、スライスしたパンにたっぷりふりかけチーズをのせオリーブオイルを垂らしてトーストするのヘービーローテ中です。ローストされたゴマが口の中でプチプチ弾け、鼻腔いっぱいに広がるハーブの香り、食べる度に旅先にいるような気分を味わえます。
STORESからのお求めいただけます。

 

*ガリラヤのシンディアナ

ガリラヤはパレスチナ北部の地名、シンディアナとはガリラヤ地方でで最も一般的な木であるパレスチナオーク(quercus calliprinos)のことだそうで、サイトを翻訳してみたところ、土地との深いつながりや常緑樹であることから長寿などを意味しているようです。
「ガリラヤのシンディアナ」は、ガリラヤ地方とワディ・アーラ地方(1949年からイスラエル領)を中心に活動する女性を中心とした生産者団体で、持続可能な農業・有機栽培をサポートしているパレスチナの農家の高品質なオリーブオイルを販売すること、パレスチナ女性の仕事を作ることを目的とし、ユダヤ系イスラエル人とイスラエル国籍のパレスチナ人も共に働き、収穫時期などはユース・ボランティア(パレスチナ人、ユダヤ人、外国人)の協力もあるそうです。
詳しくはこちらを→ http://www.paleoli.org/?eid=11#oliveoil
オリーブオイルが入っていた段ボール箱を見て、はるばるほうろうまで来てくれたのだなぁとパチリ。
 

エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル

500cc 2,100円→2,400円(8%税込 2,268円→2,592円)
250cc 1,300円→1,400円(8%税込 1,404円→1,512円)★

農薬、化学肥料を使わない畑で愛情を込めて丁寧に育て、傷つけないようひと粒ひと粒手摘みしたオリーブが低温圧搾された、混ぜ物なし天然果汁100%の一番搾りです。
昨年は、OLIVE JAPAN 2020国際オリーブオイルコンテストで金賞を受賞。それまでも各国の国際コンペで受賞しているそうです。
 
★ 2022年4月にパレスチナオリーブさんに到着した新シーズン物から値上げとなります。
コロナ禍の影響から海上輸送の混乱が生じていたことに加え、日本の経済力の低下や円安も影響しているようです、とのことです。詳細はパレスチナオリーブさんのお知らせページをお読みください。→
 
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ザアタル

600円(8%税込 648円)
ザアタルとよばれるハーブを乾燥させ、酸味のあるシューマック、ゴマ、塩、オリーブオイルを合わせた万能香辛料。
ザアタルが好きすぎてザアタルの栽培をはじめてしまったというガリラヤ地方イルブーン村のナフーレさんが作ってらっしゃいます。
スライスしたパンにスプーン山盛り1杯のザアタルをふりかけチーズをのせオリーブオイルを垂らしてトーストするのがおすすめです。ローストされたゴマが口の中でプチプチ弾け、鼻腔いっぱいに広がるハーブの香り、食べる度に旅先にいるような気分を味わえます。
オリーブオイルをひと垂らししたグリーンサラダにふりかけたり。いつものサラダが大変身します!
ナフーレさん、おいしいです!
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パレスチナ・オリーブ石けん

700円(10%税込 770円)/セージ入り、サフラン入り 800円(10%税込 880円)
ヨルダン川西岸地区ナーブルスで、食用ヴァージン・オリーブオイルのみを原料に、伝統石けん工場を営むティベーレ家の熟練の職人さんたちにより作られています。無香料、無着色、保存料無添加です。セージ入り、サフラン入りもございます。「ガリラヤのシンディアナ」から出荷されています。箱を開けた画像はサフラン入りです。
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新顔あんこのおやつが登場しました。〜桜の浮島〜

珈琲と相性がよいと思うおやつで個人的に外せないのがあんこ系。
片岡義男さんの『豆大福と珈琲』を読んだときには、そうです!そうなのです!とうれしくなりました。
さすがに毎日豆大福をつくり(売れなければ食べ)続けるのは、そのうち豆大福の夢を見るようになるだろうと、浮島にたどり着きました。

大手亡豆の白あんと小豆の小倉あん(ともに北海道産)に、卵と米粉を混ぜて蒸し上げます。卵白はメレンゲにしますのでふんわりしっとり、油分は隠し味程度の生クリームだけなので軽やかです。
桜に合わせてデビューさせようと準備していたところ、今年は開花が早くて慌てましたが、なんとかスタートできました。300円+消費税でのご提供となります。

珈琲は、今日からブラジル・カトゥーアイ・アマレロの中深煎りと、珍しいコンゴのお豆の深煎りにかわりました。だいたい2、3週間ごとに焙煎しています。