1967年イギリスで出版された人形劇の本と、暮しの手帖などでもお馴染みの影絵劇作家 藤城清治による影絵劇の本が入荷しました。
The puppet theatre of the modern world
Compiled by Editrorial Board of UNIMA
George G. Harrap & Co.Ltd 1967 初版 函経年劣化 カバー 背表紙欠如
表紙は、「パンチとジュディ」のようです。(クレジットはMr. Punch and Joeyとなっていますが。)
こちらの本が出たのは今から40年以上前ですが、徳島の人形浄瑠璃 旭源之丞座、淡路人形座、プーク人形劇場らと並び、藤城清治の影絵も紹介されていました。人形劇というとわたしはNHKの『新八犬伝』は夢中で見ていた記憶があります。あの人形たちは辻ジュサブローだったのですね。
ただ今人形劇団プーク『人形劇人 川尻泰司 人と仕事』や久留島武彦『童話術講話』もあります。そして子どもたちに童話を読んで聴かせる、ということで続けると、絵本、童話作家の長谷川摂子エッセイ集『とんぼの目玉』、『家郷のガラス絵』がおすすめです。言葉へのこだわりが純粋でたのしくて、何度も読み返したくなる本です。
藤城清治 影絵劇の世界
東京書籍 昭和61 初版帯 ※撮影のため帯を外してします。
この本より3年半前に出た『シルエット・アート作品とその技法』の姉妹篇として編まれ、前半は世界各国の影絵大全、後半は藤城清治自らの手の内を明かすように惜しげなく舞台装置や人形のしくみを図解しています。学術的な論文のように難解でなく、劇作家本人の視点による読みやすい文章です。
紹介されている国は、ジャワ、中国、トルコ、ヨーロッパ、インド、タイ、マレーシア、日本。今これを書いていて、以前観た中国映画で、露店が軒を連ねるなかに影絵芝居屋台があり、事件に巻き込まれるか、当局の手入れかで上演中にいきなり壊されてしまうシーンが強烈に甦ってきたのですが、タイトルがどうしても思い出せません。文革を描いた作品だったような気がするのですが。うぅ。
影絵関連では、ワヤン協会発行の松本亮『ジャワ影絵芝居考』、『マハーバーラタの蔭に 続ジャワ影絵芝居考』も入荷しています。
いろんな国の影絵芝居を観て歩く旅ができたらたのしいだろうなぁ。