- ほうろう青空バザール 2014年8月30日(土)、31日(日)開催!!
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山松ゆうきち 18冊!
去年のゴールデンウィークにまとめて買い取った山松ゆうきちの単行本。とりあえず開いた『プロフェッショナル列伝』の最初の短篇「バレておかいちょ!!」を読んでみたら、これが抜群の面白さ。バレ噺に命を賭けた戦前の上方落語家の一代記なんですけど、なんとも言えない味わいがあって。「これは全部読まないと出せないなあ」と仕舞いこんでしまったのですが、あっという間に1年が経ち、そろそろ売らなきゃというわけで、この夏ようやく読み終えました。いや、この人のマンガ、書影の印象からは意外でしょうけど読むのに時間がかかるのです。取り上げられる題材は、競輪や麻雀といった自分に興味のないものも多いのですが、読み出すと惹き込まれるんですよね。広沢瓢右衛門を主人公に浪花節全盛期の人物群像を描いた『自炊男爵瓢々記』など素晴らしかったです。
いざこうやって並べると、どうにも暑苦しいですが(笑)、面白いことにかけては太鼓判を捺します。こんなに入荷することは滅多にないので、探していた方はもちろん、知らなかったという方もこの機会にぜひお試しください。
『プロフェッショナル列伝』(昭和52年12月25日 第6刷/双葉社/原案:田中義幸)
『自炊男爵瓢々記』(1980年2月5日 初版/双葉社)
『2年D組上杉治』(昭和55年5月10日 初版/けいせい出版)
『おもしろ激場 1(いいかげん馬鹿)』(奥付なし/オハヨー出版/作:沼礼一)
『おもしろ激場 2(まるだし馬鹿)』(奥付なし/オハヨー出版)
『めたくた馬鹿(馬鹿シリーズ 3)』(奥付なし/オハヨー出版/作:舎人栄一)
『エラヅヨの殺し屋』(昭和58年1月15日 第2版/竹書房)
『怪力エンヤコーラ』(1983年4月25日 初版/青林堂)
『エラヅヨの殺し屋 2』(昭和58年5月20日 初版/竹書房)
『西子 或る女雀師の一生』(昭和58年12月20日 初版/竹書房)
『ニッポン玄人考』(昭和60年3月18日 初版/講談社)
『花咲ヶ丘24時』(昭和61年9月23日 初版/双葉社/原作:やまさき十三 ほか)
『万の病をもつ男』(昭和61年10月18日 初版/講談社)
『原色ギャンブル図鑑』(1990年3月10日 初版/スタジオ・シップ)
『にっぽん自転車王』(平成2年5月25日 初版/日本文芸社)
『人間必勝法』(1992年3月25日 初版/ヒット出版)
『中年死刑囚』(2002年8月2日 初版/青林堂)
『山松 Very Best of Early Years』(2003年2月5日 初版/青林工藝舎)
8月25日追記
もう1冊、ごく初期の作品を発掘しました。
「残党グループ」の一員として発表したオムニバス『犯罪教室』(ヒロ書房/1970年4月)。
「カゼをひいた娘」が収録されてます。
絵柄も話も紛うことなき山松ゆうきちですが、描線の歪みに若さと気迫が溢れているような。