自転車が概ね壊れてしまったので、バスとシェアサイクルをその時の天気で使い分けて通勤している。
シェアサイクルは今回初めて利用するようになった。月極だと2000円、1回の乗車が30分までなら追加料金が掛からないので節約になる。
バスはコロナ前よりお客さんが減っているかな、という感じでたいてい座れる。千駄木の自分たちの店がかつてあった場所をバスで通り過ぎるのは何度経験しても不思議な気持ちになるがそれもよい。
昨日は定休日でゆっくり通勤だったせいか車内には下校する小学生が数人。途中後部座席から離れ、出口付近でじゃれあっていた二人の男子のカバンがひとつ、席に置かれたままなのに気づいたおばあさんが「これそうでしょ?」とカバンを持っていって差し出した。そうしたら、男の子はびっくりしたのか、キッと睨んでカバンをひったくってしまった。おばあさんだってびっくりしただろう、席に戻って連れに親の顔を見てやりたいもんだわ、と漏らしていた。
池之端一丁目。わたしと同じ停留所だった彼の少年、ステップを勢いよく降りながら、最後のジャンプでマスク越しに「ありがとうございました!」と、言った。きっといつも運転手さんに言ってるのだろう。バスから飛び出してから言うものだから、たぶん運転手さんにも、さっきのおばあさんにも聴こえてない。でもわたしは後ろで聴いてたよ。