あっという間に5月も第4週、今日、ついにやまさきさんが谷根千からお引越し。
このところ少しずつ読みすすめている森まゆみさんの『海恋紀行』を開いたら、今日のところがちょうどやまさきさんの新天地なのでした。
いまごろプシュッとおつかれちゃんしているかしら。
お引越しの計画をはじめて聞いたときには、ありえないような物件との出会いからして、なんともやまさきさんらしく、あっぱれな軽やかさだなぁ!と、こちらまで潔い気持ちになってしまったけれど、最近になってしんしんと雪が降り積もるように寂しさが心を占めはじめていて、昨晩店に寄ってくださって、いよいよ明朝出発、とうかがって、びえーんとなりそうに。
でも、やまさきさんはあくまでニコニコ。涙は似合わない。夏にはまた会える話をして「さようなら、またね!」、やまさきさんの自転車が角を曲がるまで、宮地さんとお見送り。
千駄木で店をはじめた1995年夏、谷根千工房のみなさんとは、開店間もなくからお付き合いがはじまった。
森まゆみさん、仰木ひろみさん、山﨑範子さん、地域雑誌『谷中根津千駄木』を発行しつつ、それぞれに興味の対象や、活動内容が違っていて、私たちにとってやまさきさんは親しく、町や人と繋げてくれる潤滑油のような存在だった。稲垣書店の中山さんと繋いでくださったのもやまさきさんだ。やまさきさんが居る安心感。そういう人は多かったんじゃないかな。
最近になって森さんに、それぞれの活動はそっとしておく、自分は身を引いてきたと言われた。その大事さは、できるできないは別としてわたしたちも骨身にしみている。
だからやまさきさんが身近にいてくれたんだ、と理解したと同時に、やまさきさん天性の人柄あってこその、この地域にもたらしてくれたもの、わたしたちはまだまだずっと背中を追いかけていることのほうが多いけれど、やまさきさんから受け取った、容易に言葉にはできない宝物を、わたしたちも順繰りに地域にリリースしていきたいなぁと思います。
やまさきさんのお引越し先ではまたいろいろなことが動いていくことでしょう。それもたのしみ。
やまさきさんロスをたのしいエネルギーに変換しなくちゃね。