タイトル | 著者 | 出版社 | 税抜き価格 | 状態、他 |
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立川藤志楼傑作落語選集 | 高田文夫 解説:吉川潮 |
太田出版 | 2,500 | 1989年 初版 帯 |
洒落ごころ | 高田文夫 | 〃 | 750 | 1993年 初版 帯 |
流浪の手記 | 深沢七郎 | 徳間書店 | 1,500 | 昭和42年 初版 帯 カバー帯小口ヤケ |
深沢七郎 文学と、ギターと |
遠丸立 | 沖積舎 | 1,000 | 昭和61年 初版 帯 |
死のエピグラム 「一言芳談」を読む |
解説:吉本隆明 訳注:大橋俊雄 |
春秋社 | 1,000 | 1996年 初版 帯 |
脱俗の画家 横井弘三の生涯 |
飯沢匡 | 筑摩書房 | 1,200 | 1976年 初版 |
イワンのくらしいまむかし ロシア民衆の世界 |
中村喜和 編 | 成文社 | 1,500 | 1994年 初版 帯 |
ミツバチの文化史 | 渡辺孝 | 筑摩書房 | 2,000 | 1994年 初版 帯 |
ヨーロッパ古層の異人たち 祝祭と信仰 |
芳賀日出男 | 東京書籍 | 1,500 | 2003年 初版 帯 |
銀河連邦のクリスマス | 小野耕世 | 晶文社 | 1,500 | 1978年 初版 |
投稿者「koshohoro」のアーカイブ
トークイベントに行ってきた!
近所の往来堂書店がトークイベントを開催するようになりました。本日はその2回目、「南陀楼綾繁と金井真紀がえらぶ人人本フェア」に合わせてのトークでした。
客としてトークベントに行くのはいつ以来かしら。いやぁたのしみましたー!
昨年末にビレッジプレスから『編む人』を出した南陀楼綾繁さんと、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)が3刷り目に入った金井真紀さん(隣で羨むナンダロウさん)、インタビュアー同士の対談とあって、聴き慣れたナンダロウさんのトークのリズムが、金井さんの切り返し質問によって、違うリズムに変化したりして、とても新鮮でした。
お二人がそれぞれに聞き手の仕事をしてきて培ってきたもの、臨場感を出すための書き方、つきなみを恐れない、ひとつめの質問、などなど、興味の尽きないお話でした。
紙面に掲載するためのインタビュー、ライブでのトークイベント、それぞれに難しさがあると思いますが、トークイベントでは聞き手として構成を考えつつ、逸れ行く話を操縦しつつ(ときに流れに身を委ね)、時間枠を気にしつつ、お客さんをたのしませるショーにするというのは、瞬間瞬間の臨機応変な対応が求められることで、なんというか反射神経や運動能力のようなものも必要な技、でもわざとらしさが透けて見えてしまうとお客さんは敏感に反応するだろうし…。眼の前で繰り広げられるトークを見ながら、そんなことをやってのけてるお二人はすごいなぁと、吹き出しながら、大いに感心しました。
人人本フェアは、往来堂書店、入り口正面で展開中です。石川桂郎『俳人風狂列伝』、宮田昇『新編 戦後翻訳風雲録』、今夜急遽リスト入りした、吉岡逸夫『夜の放浪記』(水族館劇場も載ってる!)、野村進『解放老人』、石田千『唄めぐり』などなど、そそられます。〝この世界にはいろんなひとがいるなぁ、と思わせてくれる本が好きです。(フェア冊子より)〟な本モリモリです!
本日の品出し 2018年01月08日(月祝)
板橋美術館「タラブックス」展最終日に駆け込んできました。
展示の中で印象に残っているのは『母なる神の布』。表紙を開き、中に収められた折り本を立てかけると「祭壇」になる仕立てで、絵本というより「祈り」なのでした。絵を描いた更紗職人のジャグディーシュ・チータラー氏の映像が流れていました。路上で大きな鍋をぐつぐつさせて染料を調合し、代々受け継がれてきた配合を説明し、仕事に誇りを持ち、目を輝かせて世界中の幸福を夢見るチータラー氏に胸が熱くなりました。
わたしがタラブックスの本を初めて手にしたのは、2012年。お客様が売りに来てくださった本の中に『むらさきいろになった すずめ』 など何冊かが入っていたのでした。どうしてこんなに手の込んでいる、どうみても手刷りの本が、流通にのせられるんだろう!とあの時の驚きは忘れられません。
その時の名残が1冊だけまだ絵本の棚に残っていました。『Excuse Me, Is This India?』背中から表紙は布が使われていて、タイトルはスクリーンプリント。本文は印刷ですが、様々な柄の生地のパッチワークと刺繍で細かく表現されています。原画を見てみたい!
「タラブックスjp」のサイトはこちらです。→*
さてさて、タラブックスに触発されて、昭和19年に発行された更紗図譜を品出ししました。
南方更紗圖譜 (南方更紗図譜) ¥28,000+税
昭和19年 帙入 彩色木版20葉揃い 別冊付き
限定三百部のうち第173號
帙の数カ所に傷みが見られますが、経年を鑑みるにコンディションは良好だと思います。
編纂 造型版畫協會
印刷 ナガヤ圖版工房
発行 造型版畫協會
本日の品出し 2018年01月07日(日)
本日の品出し 2018年01月06日(土)
タイトル | 著者 | 出版社 | 税抜き価格 | 状態、他 |
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パウル・クレー手稿 造形理論ノート |
翻訳:西田秀穂 | 美術公論社 | 9,500 | 1988年 初版 |
切断の時代 20世紀におけるコラージュの美学と歴史 |
河本真理 | ブリュッケ | 5,200 | 2015年 第3刷 帯 |
ペ/ージ論 | 高橋昭八郎 | 思潮社 | 2,000 | 2009年 初版 |
空を忘れず | 森本平 | 牧羊社 | 2,000 | 平成元年 初版 帯 表紙汚れあり |
長島有里枝 そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々。 |
東京都写真美術館 | 2,000 | 2017年 図録 | |
春画展 大英博物館特別出品 |
永青文庫 | 3,000 | 2015年 図録 一部歪みあり |
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デザイン随想 離陸 着陸 |
亀倉雄策 | 美術出版社 | 5,000 | 1972年 初版ビニールカバー 函 経年シミなど 献呈署名入り |
明日をつくるデザイナーたち |
瀬木慎一 | 誠文堂新光社 | 2,000 | 昭和48年 初版 小口経年シミ |
明けましておめでとうございます。
みなさまはどのような新年を迎えられたでしょうか。
わたしたちは双方の両親といつもと変わらぬ穏やかなお正月を過ごしました。偶然にもそれぞれの親の生い立ち、来し方をじっくり聞く機会に恵まれました。50年間も子でありながら初めての話も飛び出しまして、なかなかエキサイティングなひとときでした。
さて今年、古書ほうろうは20周年を迎えます。
自分たちの店というより番人という方がしっくりくるようなところもあって、ここまで続いてきたのは、本を買ってくださったり売ってくださるお客さま、マンションにお住いの方々はじめご近所さん、町会の方々、不忍ブックストリートのお店のみなさん、不忍実行委員のみなさん、一箱や縁日に参加してくださったみなさん、谷根千工房のみなさん、北海道から沖縄までご縁の出来た古本屋の主のみなさんほか大勢の方々、これまでイベントに出演してくださったみなさん、カタリココのみなさん、サウダージな夜のみなさん、取り引きしてくださる版元さん、作家さん、税理士さん、ほおずき千成り市の皆さん、水族館劇場、離れてしまった友人たち、駄話で飲める友人たち、親弟妹、世界中の思いがけないところからやってきてくださる旅人たち、インターネットの画面の向こうから本を買ってくださるお客さま、配達員さんたち、大家さん、不動産屋さん、銀行さん、バイト先でお世話になった方々(順不同です)ほか、天文学的にたくさんの方々が関わってくださり、店を育ててくださった結果だとつくづく思います。
あらためまして、ここまでご縁のあったすべてのみなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
20年経ってみて思うのは、一番身に覚えのあるところでは自らの身体の変化(老化ともいう)にはじまり、とりまく環境の変化、お客様も日々変化の中に生きているわけで、個々は更に大きな世の中のうねりの中にあって、同じ日は一度としてないのだということ。
実感としては、仮に何かこのやり方がいいのかも、ということがあったとしても、それが長く続くことはなく、うねりは常に更新を求め、結果、いつまでたっても自分たちは右往左往しているだけだった、という気がします。きっとこの先も、このグローバルな流通に身を置く以上そうなのだと思います。そんなふうに書くと夢がないみたいですがそんなことはありません。
気をつけたいのは齢をとると頑固になりますから、自分たちの石頭で古書ほうろうを縛りつけてしまわないように、ということ。
買う買わないに関わらず、店を出るときに、お客さまの中でほんの僅かでも何か変化が生じているような場に古書ほうろうがなったらいいなぁと思います。そのために柔軟な頭の番人であり続けたいです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
古書ほうろう
宮地健太郎・美華子