新東京繁昌記 附大阪繁昌記
水島爾保布(みずしまにおう)
日本評論社 大正13年 発売禁止改訂版 木版口絵 函傷み 書込み
水島爾保布(1884—1958)根岸生まれ。
馴染み深いのは谷崎潤一郎『人魚の嘆き・魔術師』(装幀)、村松梢風『上海』(挿絵)でしょうか。
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新東京繁昌記 附大阪繁昌記
水島爾保布(みずしまにおう)
日本評論社 大正13年 発売禁止改訂版 木版口絵 函傷み 書込み
水島爾保布(1884—1958)根岸生まれ。
馴染み深いのは谷崎潤一郎『人魚の嘆き・魔術師』(装幀)、村松梢風『上海』(挿絵)でしょうか。
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夢のあとで 湯川書房・湯川成一と四十年
伊東康雄 語り 片柳草生 文 装本 戸田勝久
2010 初版函 限定 78/80冊(80冊のほかに特装本パーチメント装5冊とモロッコ革装15冊がある)
昨日のこと。代々木上原までの往復のお供に選んだのは、数日前買い取った、伊東康雄『夢のあとで 湯川書房・湯川成一と四十年』。つのださんや波多野さんのアルバムを手がける遙か以前、まだ無名の頃の望月通陽氏が登場します。鶉屋書店・飯田淳次氏の逸話も多く語られ、興奮しどおしで読了しました。
— 古書ほうろう (@legrandsnes) June 10, 2011
戸田勝久画集 旅の空
かとう美術 1999 初版函(本冊の他に特装版を限定100部刊行)
こちらは『夢のあとで』の装本をなさった戸田勝久氏の画集です。
今日はたまたま帳場の上に中国の剪紙をあしらった本が、ジャンル違いで2冊居合わせました!
いい日です。
うち一冊はすでにご予約済みなのですが、うちではなかなかお目にかかれそうもない地元岡本文弥さんの本なので、記念に簡単ですがご紹介します。
あ、その前に。
先日台湾在住の知人のツイートで知ったのですが、この夏東京で中国剪紙の展覧会『花珠爛漫「中国・庫淑蘭(クー・シューラン)の切り紙宇宙」展』が、開催されるそうですよ!待ち遠しくてたまりません。
(2013年8月1日(木)~9月17日(火) ミキモトホール)
中国の家庭料理 200種 馬遅伯昌
婦人之友社 昭和47年
著者はハルビン生まれ。港区三田(現在は六本木に移転)に華都飯店を経営。
曲芸など 岡本文弥
昭和40年 三月書房(こちらはご予約済です。)
丁度この本が出た年、1965年からずっと谷中坂町にお住まいだった新内の岡本文弥さん。三月文庫のかわいらしいサイズのこの函入り本は、文弥さんが初めて行った中国のみやげ話集です。
先にご紹介した『中国の家庭料理 200種』の初版は昭和43年ですので、これまた偶然にもほぼ同じ頃世に出た本ということですね。
この中国行きは、文弥さんも在籍されていた「民族芸能を守る会」(会長タカクラ・テル、副会長三島一、小生夢坊)が活動を始めて数年経ち、 仲間で集まっている時に“「功績」を一そう意義あらしめるためにこの会を新中国へ送って見聞をひろめさせようではないか”という話が持ち上がったことがきっかけだったと、あとがきにあります。
小生氏を団長、文弥さんが副団長、団員は浪花節の木村重松、講談の一竜斎貞花、本牧亭主人石井英子。そのほかに顧問秘書役として文化評論の田村栄という顔ぶれ。
10月14日に香港入りして、広州、北京、南京、蘇州、上海、杭州、各地で歓待され、まんざい、京劇、講談、曲芸、西湖舟遊、寄席とほぼひと月にわたる充実の芸能三昧の旅は、11月19日香港から飛行機で東京に戻り無事終えます。文弥さんのまなざしに温かみがあって、とてもいい出会いのある旅だったことがうかがえます。
twitterなどで細々告知してました、山の本特設コーナーが増殖中です。ここに収まりきらず、200円、100円均一にも並べましたので、どうぞご覧ください。
力作の看板ですが、今となっては、世界遺産にロープウェイ…。 なんか、すみません。
道灌山麓のしがない古本屋の白昼夢としてお目こぼしください…。
富士山で思い出すのは、あれは高校生一年のことだったでしょうか、わが母校の風物詩として、富士山の登山というのがありました。
山中湖にログハウス風の学校の寮があり毎年合宿はしていたものの、中高一貫のキリスト教系の女子校には、鉄棒も、プールもなく、校庭も狭く、体育といえば、いつも赤いポロシャツを着て胸を張った(実際、胸がツンと上を向き、お尻も足首もキュッとしていた)白髪混じりのベティちゃん似の小池先生が、フォークダンスや爪先立ち歩きを熱心に教えてくれた記憶ばかりが甦るそんな学校が、なぜ、富士山だったのか。
富士登山を迎える学年は、新学期がはじまると同時に、足腰の鍛錬のため「階段上り」という日課をこなすことになります。
生物室や美術室が集まる、四階か五階建ての第二校舎の一階から最上階まで、一段ずつ階段を上り、下りてくる。朝な夕な体育着に着替えては階段登山。その往復回数が、正確な数字は忘れましたが、5回、10回、15回と、週ごとに増やされていきます。ヤケクソまじりの一種のクライマーズ・ハイだったのか、妙なテンションの後味が今もうっすら残っています。
そうして迎える、富士登山。
しかし焼き付いているのはひとつの風景だけで、山頂はおろか、東京からバスだったのか、電車だったのか、山道、友だちと何かしゃべったか、お弁当、下山した後のこと何ひとつ記憶がない。
焼き付いているひとつの風景とは、あの恐ろしい大沢崩れだ。
二重顎でひっつめの田中先生は、私はここから違う道で合流するから、みなここを渡れと言う。
富士山の裂け目から、急斜面の黒い火山礫がむき出しになっている。下までずうーっと。
草も生えていない、地獄の入口か、ここは。
目の前でもころころ、さらさらと小さな崩れが起きては、軽い石が跳ねながら地獄へ吸い込まれていく。足の重みを土や岩のように受けとめてくれないであろう火山礫。
私の富士登山は、その光景しか記憶がないのだった。
あれはほんとうになんだったのか。
人智の及ばないこともある、という実践教育だったのか。
30年以上の時を経て、この帳場と富士山がロープウェイで繋がったらさぞ楽しかろうと夢想する中年女が、ただに居るだけ。
尾瀬 第一部 平野長英/第二部 川崎隆章
福村書店 昭和23年
山の絵本 尾崎喜八
朋文堂 昭和17年
雲と草原 尾崎喜八
朋文堂 昭和17年
ともに 装幀 眞垣武勝
季節風の歌 串田孫一
日本交通公社 昭和46年
画文集 山の独奏曲 串田孫一
山と渓谷社 昭和49年
雪の遺書 日高に逝ける北大生の記録 沢田義一
大和書房 1966
上記の品出し情報は、こちらをご覧ください。
FLOWERS
JANET HARVEY KELMAN
THOMAS NELSON AND SONS(刊行年不明)
帳場の机の上に『FLOWERS』と題されたなんとも愛らしい佇まいの洋書が置かれていました。
お客さまからの買取りで入ってきたという、珍しく古めの洋書。
手に取り、目を凝らすと、ブルーグリーンの厚紙に、表紙が貼り付けてあります。おや、と裏を向けると裏表紙も、そして背表紙も、カバーの折り返し部分も全部切り貼りされています。
傷んでしまった元のカバーを外してポイと捨てずに、ひとつひとつ切り取って活かされていたのでした。
繕ったのはこの本を売りに来てくださったお客さまなのか、、はたまた前の持主か…
なにしろ扉には、
“To David
From all ? Brooklyn
June 27.1935”
と書き込みがあります!
2012.6.28追記
先日ご紹介した『流線型の女神 アールデコ挿絵本の世界』の他に、松田行正さんが主宰される出版社〈牛若丸〉の本3冊が入荷いたしました。
『円盤物語』松田行正 構成 澤地真由美 画 1997
『眼球譚』松田行正 構成 米澤敬 序文 1998
『速度びより』松田行正 2010
「本総体としてオブジェらしい本である」(web ushiwakamaru matzdaofficeより)
カバーの裏側にもぎっしり情報が刷られていたり、裸本ににしてもきれいな本、軽量化の仕掛けがなされていたり。その凝りに凝った造本は、手にとってご覧いただきたいです。(画質が悪くてすみません。)