今年に入って、二村定一の本とCDが立て続けに発売されました。毛利眞人さんによる伝記『沙漠に日が落ちて 二村定一伝』と、2枚のCD『私の青空 二村定一ジャズ・ソングス』と『街のSOS! 』。古書ほうろうでは、この機会にぜひたくさんの方に二村の唄を聴いていただきたいと思い、小さなフェアを開くことにしました。
昭和初期、エノケンとのコンビで浅草を沸かせた二村定一は、日本初のジャズシンガーでもありました。また、ジャズ以外にも、エロ・グロ・ナンセンスな歌も得意とし、数多くの録音を残しました。色川武大の読者なら、『怪しい来客簿』や『唄えば天国 ジャズソング』などでその名はご存知でしょうけど、「アラビアの唄」など限られた曲以外は聴いたことのない方も多いはず。フェア期間中は店内でもじゃんじゃんかけますので、ぜひ耳を傾けてみてください。