1998年の開店以来、この町の本好きのみなさんに支えられ、千駄木・道灌山下にて営業してきましたが、このたび、台東区池之端に移転することになりました。
直接の原因は家賃の大幅値上げ(10万円アップ)です。思い入れあるこの場所を離れるわけですから本当に悩みましたが、さすがにこの条件ではいかんともしがたく、また、通告を受けた直後に「ここなら!」と思える物件と出会えたこともあり、これも縁だと決断しました。
移転先は、不忍ブックストリートをひたすら南へ、タナカホンヤさんのも少し先の裏通り。眼の前は東京大学池之端門、すぐ先の角を曲がると不忍池、というロケーションです。店の広さは現在のほぼ半分になりますが、雑多な品揃えと居心地はそのままに、ライブやトーク、上映会などのイベントも、これまで通り開催していく予定です(ピアノも持っていきます)。また、喫茶スペースを設け、ミカコが焙煎したコーヒーも飲んでいただけるようになります。
決断した当初は、やはり寂しさが先に立ちました。けれど、夫婦ともども50歳を超え、とくにここ数年は、今後どのように働いていくのかを日々考えてきたわけで、であるならば、これこそがまたとない突破口なのではと、じわじわ気持ちが上向いてきました。告知のうえでは「移転」ですが、「新しい店を始める」という気持ちが強いです。
新たに厨房ができ、さらに、バックヤードがほぼなくなるため、二人それぞれに、仕事のやり方を大きく変える必要があります。並べられる本の量は減りますが、入れ替えにメリハリをつけ、今の店のアバウトな部分も残せるよう、試行錯誤してみるつもりです。買い取りもこれまで通り大歓迎です。出張もいたしますので、お気軽にご相談ください。
といった次第で、無駄に広くて少々ゆるい古書ほうろうは、あと一ヶ月ほどで姿を消します。2月9日(土) からは、感謝の気持ちを込めて、古本全品3割引のセールも行います。また、さよなら企画として、秘蔵の写真集『SENDAGI』(1975年私家版/撮影:Elisabeth Powers)の展示も同時開催いたします。見納めに足を運んでいただけたら、うれしいです。
【今後のスケジュール】( 5/13更新)
2月9日(土)〜 3月3日(日) 古本全品3割引きセール
店頭販売のみ 中古CD、レコード、DVDなど、古物はすべて対象です
2/19(火) 20(水) 26(火) 27(水) は休業
*同時開催 「千駄木 1975」展
2月28日(木) 吉上恭太のサウダージな夜 第62回
3月4日(月)〜 4月5日(金) 移転作業のため休業
*この期間終盤に、最後の大放出市をするかも(できないかも)
4月6日(土) 新店舗オープン(目標) 大幅に遅れ中