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東京都台東区池之端の古書ほうろうです。毎日試行錯誤してます。

クルディスタンを描いた児童書 ジャミル・シェイクリーの2冊 メモ

ぼくの小さな村 ぼくの大すきな人たち
ジャミル・シェイクリー 著/アンドレ・ソリー 絵
野坂悦子 訳
1998年 くもん出版

 
いちじくの木がたおれ ぼくの村が消えた
ジャミル・シェイクリー 著/津田櫓冬 絵
野坂悦子 訳
2001年 梨の木舎

イラク北部のクルディスタン出身ジャミル・シェイクリーによる作品です。
『ぼくの小さな村 ぼくの大すきな人たち』では穏やかな村の暮らしが、『いちじくの木がたおれ ぼくの村が消えた』では侵略により生活が破壊され捕虜となる母と子が、どちらも少年の目を通して語られており、クルディスタンの「光」と「闇」、対をなす二作。
『いちじくの木がたおれ ぼくの村が消えた』には、新藤悦子、きどのりこによる解説のほかクルド関連年表が収録されている。

【予告】「〈はじめての総選挙〉お祝い割り引き」を実施します。

市民に目を向けない政治家とおさらばする方法をいろいろ考えて、若い方々の投票率がほんとうに低いのなら、一人でも多くの方に投票に行ってもらいたくて、「はじめての総選挙割り」を考えました。
この秋はじめての衆議院選挙を迎え、投票する方々にお祝い割引きを実施します。
うちの2割引では、よろこんでくださる方そんなにいないかもしれませんが、せめて何か気づきのきっかけになればうれしいです。

未来にたくさんの可能性のある若い人たちにこそ、選挙に行って「政治に注目してます」と政治家の方々に存在感をアピールしてほしいです。
大人ってバカじゃない?と思ったら、ぜひ大切な1票で、意思表示をしてください。

選挙の直前になって慌てないよう、いまからいろいろ調べて投票に行きましょう!
ほうろうの営業がままならなくなるくらいたくさんの投票デビューをお待ちしてます。

 

【対象】
2021年衆議院選挙が * 生まれてはじめての「総選挙」で、投票に行かれた方
* 2017年10月24日から、2021年の投票日の翌日までに18歳になり、選挙権を得られた方

 

【期間】
期日前投票開始日〜選挙日から1ヶ月後まで(詳しい日程は選挙日が公示され次第更新します。)

 

【割引内容】
お会計の際に「年齢の分かる身分証」と「投票済証」をお見せください。
古本、中古レコード・CD、喫茶のお会計から、2割引きいたします(お一人1回限り)。
(新刊など一部除外品あり)

 

選挙の日に予定が入ってしまって投票に行けない、住民票の移動が間に合わない、などの事情がある場合は、
期日前投票制度、不在者投票制度(郵便投票、洋上投票など)、在外選挙制度などが利用できます。
総務省|投票制度⇒


Twitter経由で興味深い記事に出会いました。いまの日本の制度が完成形というわけじゃないですよね。自分たちに近い意見の政治家を増やすことで、変えていける可能性を大切に育てていけるといいな。

日本とフィンランド、地方選挙を比べて見えてきた「決定的な違い」

『ヘイタイのいる村』入荷しました。

山形童話の会 編集
『ヘイタイのいる村』北の風出版/2,000円+税

共同創作『ヘイタイのいる村』
著者:鈴木実・高橋徳義・植松要作・笹原俊雄・槇仙一郎
発行:2021年3月25日
編集:山形童話の会 花烏賊康繁
発行:北の風出版
さし絵:齋藤二良

通販も承ります。1、または、2、の方法からお選びください。

  1. 直接やりとり+銀行振込(ゆうちょ、三菱UFJ) → フォームよりご注文ください。
  2. クレジット決済、コンビニ支払い → STORES
  3.   *コンビニ払いは手数料がかかります。

昭和33年「中奥日報」に連載された、鈴木実・高橋徳義・植松要作・笹原俊雄・槇仙一郎、5名による共同創作が、63年の時を経て書籍化されました。

戦後の山形に、頭上を米軍の砲弾がとぶ「砲弾下の村」がありました。
日本が戦争に負け、日本各地にアメリカ軍の基地がつくられたなかで、山形県の最上川沿い村山市一帯には〈大高根射撃場〉がつくられました。

‘砲座から撃たれる砲弾は村びとの頭上をとび、炭を焼き、山菜をとる山を崩し、途中で炸裂する砲弾が民家の壁をぶちぬいた。(鈴木実「はじめに」より)’

‘この長編童話は、無名の青年たちの共同制作であり、童話というよりは、基地という民族のシミをおしつけられた人たちの怒りと悲しみと嘆きを、基地の子供たちの生活に託した一つの民族の歴史である。(須藤克三「共同創作『ヘイタイのいる村』について」より)’

新聞連載ののち、『山が泣いてる』のタイトルで理論社から出版されていますので、読まれた方もいらっしゃるかもしれません。

60年以上の時を経て、原作『ヘイタイのいる村』が書籍化されたのは、著者のお一人、高橋徳義さんの遺された資料を託されていた花烏賊康繁さん(山形童話の会)が、コロナ禍で時間ができ、資料整理を思い立ち箱を開けてみたところ、新聞連載の切り抜きの束を発見したことがきっかけとなったそうです。
まさにその射撃場の村で生まれ育った花烏賊康繁さんは、「弾道下の村」の歴史を風化させてはならないとの強い思いから、書籍化にこぎつけられました。

また『ヘイタイのいる村』の副読本として花烏賊さんが著された『敗戦後、村は戦場だった』も重版され入荷しております。
ぜひ併せてお読みください。
詳細はこちら→

『敗戦後村は戦場だった』
1,000円+税
もんぺのこ別冊 No.12

花烏賊 康繁 著
山形童話の会 制作
北の風出版 発行

関連記事① 2021/2/16『山形新聞』
児童文学「山が泣いてる」の原点 村山の射撃場題材、「ヘイタイのいる村」書籍化へ

関連記事② 2021/2/24『河北新報』
戦後も砲弾の飛び交った集落知って 児童小説「ヘイタイのいる村」刊行 山形・村山

関連記事③ 2021/4/30『沖縄タイムズ』
米軍のトラックにひき殺された子を目撃 山形でもあった基地被害 歴史を伝える児童小説

わたしはたまたま『山が泣いてる』の挿絵を描かれた久米宏一さんのことを調べていて刊行を知りました。
「砲弾下の村」のことはまったく知りませんでした。
『山が泣いてる』も現在では入手しづらいため、歴史を残すのは古本屋の大事な役割ですので、ほんの少しでも貢献できればと思い扱わせていただくことにしました。

ちなみに久米さんは、古書ほうろうからもほど近い、小石川のお生まれです。
『山が泣いてる』の挿絵を描くため山形に通われるようになり、以来、鈴木実さん、高橋徳義さん、植松要作さん、笹原俊雄さん、槇仙一郎さんと親交を深められていたようです。

地球を半周、はるばる日本にやってきてくれた美味しいパレスチナが上野でピザになりました。

『パレスチナの ちいさな いとなみ』の著者のおひとり皆川万葉さんの会社「パレスチナオリーブ」の商品からハーブミックス「ザアタル」と、エクストラヴァージン・オリーブオイルを使って「ザアタル・ピザ」(¥350+税)が喫茶メニューに仲間入りしました。

ザアタルもエクストラヴァージン・オリーブオイルも「パレスチナオリーブ」さんが、現イスラエル領でユダヤ系イスラエル人もイスラエル国籍のパレスチナ人も共に働く女性を中心とした生産者団体「ガリラヤのシンディアナ」からフェアトレードで輸入しています。

国産強力粉に天然酵母を合わせて捏ねた自家製生地に、パレスチナのナフーレさんが丹精込めて作られているハーブミックス「ザアタル」をたっぷり、チーズをのせて、エクストラヴァージン・オリーブオイルで風味づけします。
ザアタル自体は塩味もきつくなく、それだけではおとなしめの印象なのですが、オリーブオイルとのマリアージュにより口内を旅先へ瞬間移動という荒技を成し遂げてしまいます。ちょっとびっくり。

地球を半周、はるばる日本にやってきてくれた美味しいパレスチナが上野でピザになりました!

喫茶ご利用のほか、テイクアウトも承りますのでぜひお試しください。

パレスチナ・オリーブさんの商品のお取り扱いをはじめました。

先月まで写真展「パレスチナの人びと」をさせていただいた高橋美香さんからのご縁で、『パレスチナの ちいさな いとなみ』(かもがわ出版)の共著者・皆川万葉さんが運営する会社「パレスチナ・オリーブ」が「*ガリラヤのシンディアナ」からフェアトレードで輸入しているエクストラ・ヴァージン・オリーブオイル、ザアタル、石けんをお取り扱いさせていただけることになりました。
オリーブオイル、ザアタルは、日本に到着したばかりの新シーズンものです!
パレスチナ・オリーブ サイトhttp://www.paleoli.org/

私自身のパレスチナ・オリーブさんのオリーブ・オイル体験は昨年でした。扱いのある火星の庭さんから通販で求め、さっそくパンにひと垂らし。ふわっと身体が持ち上がるような、香り、風味、鮮度のよさにびっくりしました。

一緒に求めたスパイスミックス「ザアタル」は、スライスしたパンにたっぷりふりかけチーズをのせオリーブオイルを垂らしてトーストするのヘービーローテ中です。ローストされたゴマが口の中でプチプチ弾け、鼻腔いっぱいに広がるハーブの香り、食べる度に旅先にいるような気分を味わえます。
STORESからのお求めいただけます。

 

*ガリラヤのシンディアナ

ガリラヤはパレスチナ北部の地名、シンディアナとはガリラヤ地方でで最も一般的な木であるパレスチナオーク(quercus calliprinos)のことだそうで、サイトを翻訳してみたところ、土地との深いつながりや常緑樹であることから長寿などを意味しているようです。
「ガリラヤのシンディアナ」は、ガリラヤ地方とワディ・アーラ地方(1949年からイスラエル領)を中心に活動する女性を中心とした生産者団体で、持続可能な農業・有機栽培をサポートしているパレスチナの農家の高品質なオリーブオイルを販売すること、パレスチナ女性の仕事を作ることを目的とし、ユダヤ系イスラエル人とイスラエル国籍のパレスチナ人も共に働き、収穫時期などはユース・ボランティア(パレスチナ人、ユダヤ人、外国人)の協力もあるそうです。
詳しくはこちらを→ http://www.paleoli.org/?eid=11#oliveoil
オリーブオイルが入っていた段ボール箱を見て、はるばるほうろうまで来てくれたのだなぁとパチリ。
 

エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル

500cc 2,100円→2,400円(8%税込 2,268円→2,592円)
250cc 1,300円→1,400円(8%税込 1,404円→1,512円)★

農薬、化学肥料を使わない畑で愛情を込めて丁寧に育て、傷つけないようひと粒ひと粒手摘みしたオリーブが低温圧搾された、混ぜ物なし天然果汁100%の一番搾りです。
昨年は、OLIVE JAPAN 2020国際オリーブオイルコンテストで金賞を受賞。それまでも各国の国際コンペで受賞しているそうです。
 
★ 2022年4月にパレスチナオリーブさんに到着した新シーズン物から値上げとなります。
コロナ禍の影響から海上輸送の混乱が生じていたことに加え、日本の経済力の低下や円安も影響しているようです、とのことです。詳細はパレスチナオリーブさんのお知らせページをお読みください。→
 
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ザアタル

600円(8%税込 648円)
ザアタルとよばれるハーブを乾燥させ、酸味のあるシューマック、ゴマ、塩、オリーブオイルを合わせた万能香辛料。
ザアタルが好きすぎてザアタルの栽培をはじめてしまったというガリラヤ地方イルブーン村のナフーレさんが作ってらっしゃいます。
スライスしたパンにスプーン山盛り1杯のザアタルをふりかけチーズをのせオリーブオイルを垂らしてトーストするのがおすすめです。ローストされたゴマが口の中でプチプチ弾け、鼻腔いっぱいに広がるハーブの香り、食べる度に旅先にいるような気分を味わえます。
オリーブオイルをひと垂らししたグリーンサラダにふりかけたり。いつものサラダが大変身します!
ナフーレさん、おいしいです!
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パレスチナ・オリーブ石けん

700円(10%税込 770円)/セージ入り、サフラン入り 800円(10%税込 880円)
ヨルダン川西岸地区ナーブルスで、食用ヴァージン・オリーブオイルのみを原料に、伝統石けん工場を営むティベーレ家の熟練の職人さんたちにより作られています。無香料、無着色、保存料無添加です。セージ入り、サフラン入りもございます。「ガリラヤのシンディアナ」から出荷されています。箱を開けた画像はサフラン入りです。
ご注文・お問い合わせフォーム→

新顔あんこのおやつが登場しました。〜桜の浮島〜

珈琲と相性がよいと思うおやつで個人的に外せないのがあんこ系。
片岡義男さんの『豆大福と珈琲』を読んだときには、そうです!そうなのです!とうれしくなりました。
さすがに毎日豆大福をつくり(売れなければ食べ)続けるのは、そのうち豆大福の夢を見るようになるだろうと、浮島にたどり着きました。

大手亡豆の白あんと小豆の小倉あん(ともに北海道産)に、卵と米粉を混ぜて蒸し上げます。卵白はメレンゲにしますのでふんわりしっとり、油分は隠し味程度の生クリームだけなので軽やかです。
桜に合わせてデビューさせようと準備していたところ、今年は開花が早くて慌てましたが、なんとかスタートできました。300円+消費税でのご提供となります。

珈琲は、今日からブラジル・カトゥーアイ・アマレロの中深煎りと、珍しいコンゴのお豆の深煎りにかわりました。だいたい2、3週間ごとに焙煎しています。

換気扇と網戸を取り付けていただきました。

コーヒーは今日から、エチオピア・イルガチェフェの中深煎りと、コロンビア・スプレモの深煎りになりました。
イルガチェフェは酸味がとがっていない落ち着いた味わいです。冷めるに従って旨みのある酸味が増してきます。
スプレモは前回中深煎りでしたが、今回はぐっと深く焙煎してます。スモーキーさと甘さが出ています。日が経つごとに味の変化が楽しめそうです。

喫茶コーナーの新型コロナ感染防止対策として、これまで全開+すだれ+サーキュレーターでやってきましたが、冬は寒い、ということに気が付きまして、内装をお願いしている山村咲子さんに相談し、寺井工務店さんに急遽、換気扇と網戸を設置していただきました。すだれを外すことができて、冬の午後の陽射しが届いてぽかぽかコーナーになりました。

何をしても初めてのウイルスを相手に完璧はないですが、お客様に少しでも快適な時間を過ごしてほしいですし、自分たちも怖さを減らしたいので、できる策は講じたい所存です。
店内奥にも換気扇を増設しました。

 

店内では手しごとバザールと題して、日本在住のクルド難民のご家族のお母さんが作っている伝統レース編み「オヤ」の展示販売をはじめました。お嬢さまがこの春大学に進学なさり、売り上げは授業料に充てられます。日本人でも安心の得られない今の日本において、少しでもお役に立つことができればと思っています。
ご来店を呼びかけられる状況ではなくなりましたが、もしもお立ち寄りの際はぜひお母さんの細やかな手しごをご覧ください。報道の中でしか知らないクルド民族に思いを馳せていただくだけでも、何かが変わると信じてます。