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中国剪紙つながり

今日はたまたま帳場の上に中国の剪紙をあしらった本が、ジャンル違いで2冊居合わせました!
いい日です。
 

うち一冊はすでにご予約済みなのですが、うちではなかなかお目にかかれそうもない地元岡本文弥さんの本なので、記念に簡単ですがご紹介します。

あ、その前に。
先日台湾在住の知人のツイートで知ったのですが、この夏東京で中国剪紙の展覧会『花珠爛漫「中国・庫淑蘭(クー・シューラン)の切り紙宇宙」展』が、開催されるそうですよ!待ち遠しくてたまりません。
(2013年8月1日(木)~9月17日(火) ミキモトホール)

 

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中国の家庭料理 200種 馬遅伯昌
婦人之友社 昭和47年

著者はハルビン生まれ。港区三田(現在は六本木に移転)に華都飯店を経営。

 

 

 

 

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曲芸など 岡本文弥
昭和40年 三月書房(こちらはご予約済です。)

 

 

 

丁度この本が出た年、1965年からずっと谷中坂町にお住まいだった新内の岡本文弥さん。三月文庫のかわいらしいサイズのこの函入り本は、文弥さんが初めて行った中国のみやげ話集です。
先にご紹介した『中国の家庭料理 200種』の初版は昭和43年ですので、これまた偶然にもほぼ同じ頃世に出た本ということですね。

この中国行きは、文弥さんも在籍されていた「民族芸能を守る会」(会長タカクラ・テル、副会長三島一、小生夢坊)が活動を始めて数年経ち、 仲間で集まっている時に“「功績」を一そう意義あらしめるためにこの会を新中国へ送って見聞をひろめさせようではないか”という話が持ち上がったことがきっかけだったと、あとがきにあります。

小生氏を団長、文弥さんが副団長、団員は浪花節の木村重松、講談の一竜斎貞花、本牧亭主人石井英子。そのほかに顧問秘書役として文化評論の田村栄という顔ぶれ。
10月14日に香港入りして、広州、北京、南京、蘇州、上海、杭州、各地で歓待され、まんざい、京劇、講談、曲芸、西湖舟遊、寄席とほぼひと月にわたる充実の芸能三昧の旅は、11月19日香港から飛行機で東京に戻り無事終えます。文弥さんのまなざしに温かみがあって、とてもいい出会いのある旅だったことがうかがえます。

 

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山の本が増殖中です。

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twitterなどで細々告知してました、山の本特設コーナーが増殖中です。ここに収まりきらず、200円、100円均一にも並べましたので、どうぞご覧ください。

力作の看板ですが、今となっては、世界遺産にロープウェイ…。 なんか、すみません。
道灌山麓のしがない古本屋の白昼夢としてお目こぼしください…。

富士山で思い出すのは、あれは高校生一年のことだったでしょうか、わが母校の風物詩として、富士山の登山というのがありました。

山中湖にログハウス風の学校の寮があり毎年合宿はしていたものの、中高一貫のキリスト教系の女子校には、鉄棒も、プールもなく、校庭も狭く、体育といえば、いつも赤いポロシャツを着て胸を張った(実際、胸がツンと上を向き、お尻も足首もキュッとしていた)白髪混じりのベティちゃん似の小池先生が、フォークダンスや爪先立ち歩きを熱心に教えてくれた記憶ばかりが甦るそんな学校が、なぜ、富士山だったのか。

富士登山を迎える学年は、新学期がはじまると同時に、足腰の鍛錬のため「階段上り」という日課をこなすことになります。
生物室や美術室が集まる、四階か五階建ての第二校舎の一階から最上階まで、一段ずつ階段を上り、下りてくる。朝な夕な体育着に着替えては階段登山。その往復回数が、正確な数字は忘れましたが、5回、10回、15回と、週ごとに増やされていきます。ヤケクソまじりの一種のクライマーズ・ハイだったのか、妙なテンションの後味が今もうっすら残っています。

そうして迎える、富士登山。
しかし焼き付いているのはひとつの風景だけで、山頂はおろか、東京からバスだったのか、電車だったのか、山道、友だちと何かしゃべったか、お弁当、下山した後のこと何ひとつ記憶がない。

焼き付いているひとつの風景とは、あの恐ろしい大沢崩れだ。
二重顎でひっつめの田中先生は、私はここから違う道で合流するから、みなここを渡れと言う。

富士山の裂け目から、急斜面の黒い火山礫がむき出しになっている。下までずうーっと。

草も生えていない、地獄の入口か、ここは。

目の前でもころころ、さらさらと小さな崩れが起きては、軽い石が跳ねながら地獄へ吸い込まれていく。足の重みを土や岩のように受けとめてくれないであろう火山礫。

私の富士登山は、その光景しか記憶がないのだった。

あれはほんとうになんだったのか。
人智の及ばないこともある、という実践教育だったのか。

30年以上の時を経て、この帳場と富士山がロープウェイで繋がったらさぞ楽しかろうと夢想する中年女が、ただに居るだけ。
 

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尾瀬  第一部 平野長英/第二部 川崎隆章
福村書店 昭和23年

 

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山の絵本 尾崎喜八
朋文堂 昭和17年

雲と草原 尾崎喜八
朋文堂 昭和17年

ともに 装幀 眞垣武勝

 

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季節風の歌 串田孫一
日本交通公社 昭和46年

画文集 山の独奏曲 串田孫一
山と渓谷社 昭和49年

 

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雪の遺書 日高に逝ける北大生の記録 沢田義一
大和書房 1966

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雪の山旅 スキー・ツーア 小島六郎 渡邊公平
三省堂 昭和9年 地図4枚付き

上記の品出し情報は、こちらをご覧ください。

ウインドウを替えました。季刊写真映像全10冊

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このところ自分たちより少し上の世代の方々が、「身の回りの整理をしています」と本を持ち込んでくださることが度々あります。
今回ウインドウに並べた『季刊写真映像』も、まさにこの時代のただ中から編集のお仕事をされているお客さまがお持ち込みくださいました。
買い取りの際のわずかな会話から自分たちが子どもの頃に嗅いだ高度成長期の匂いが甦り、頁を開くと激昂するエネルギーが未だ色褪せず迫ってきます。

 

季刊 写真映像 全10冊 写真評論社 昭和44年〜46年

世界の総体は“戦後の終り”と“近代の終り”のなかで、あきらかにいま大転換の時に遭遇しています。現代芸術は、その混沌のもっとも象徴的位相を示すはずです。そのなかで写真はその実用的効能ゆえに、活字と等価の役割を背負わされてきました。しかし表現領域という写真の地表は不毛にひとしく開墾の眼路はるかです。「写真映像」は、未知の空無にむけて今日以降の新しい表現の質を、反既成として、綿密に冒険的に探ろうとするものです。(1号序文)

 

季刊写真映像 1号  昭和44年5月1日発行 写真評論社

特集1
抱擁=細江英公作品集
土方巽
高橋睦郎

特集2
クリステル・ストレームホルム
東野芳明

特集3
異色作家・田本研造を中心とした北海道開拓のドキュメント

エッセイ
斉藤竜鳳
浅沼圭司
飯島耕一

映像時評
高梨豊
津田新一
重盛弘淹
佐藤忠男

写真
森永純
山内玲子
武井哲史
田中長徳
畦田堅持

表紙・目次構成
村瀬秀明
池田拓
photo
小川隆之
カット
高松潤一郎

共同編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
吉村伸哉

 

季刊写真映像 2号  昭和44年9月25日発行

The Photo Image 2
東松照明
深瀬昌久
柳沢信
瑛九・遺作
村瀬秀明

エッセイ
佐々木基一
金坂健二
岡田晋
吉村伸哉
針生一郎
鈴木四郎康
玉井瑞夫
津田新一
斉藤竜鳳
今野勉
中井幸一

Art Direction
村瀬秀明
Layout
池田拓

共同編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
吉村伸哉

 

季刊写真映像 3号  昭和44年12月25日発行

特集1
篠山紀信作品集/ケン・サンダース(詩)
草森紳一

特集2
エド・ファン・デルエルスケン作品集
鈴木四郎康

特集3
森山大道作品集
藤枝晃雄

フォト・イメージ
木村恒久

エッセイ
加藤郁乎
近藤耕人
武智鉄二

クォータリィ・コラム
桑原甲子雄
高橋睦郎
おおえ・まさのり
日向あきこ

アートディレクター
村瀬秀明
レイアウト
池田拓
表紙・もくじカメラ
小川隆之

共同編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
吉村伸哉

 

季刊写真映像 4号  昭和45年4月10日発行

特集1
細江英公作品集

特集2
ヤングコンテンポラリーズ

特集3
トップランドスケープ’70
金坂健二・森田一朗・内田寛太

特集4
加納典明作品集

フォト・イメージ
マッド・アマノ

特集5
シンポジウム
石子順造・金坂健二・木村恒久・桜井孝身・中平卓馬・木村良彦

クォータリー・コラム
東野芳明
後藤孝典
石井輝男
萩本晴彦
石岡瑛子

表紙写真
細江英公

編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
大矢好子
アートディレクター
村瀬秀明
レイアウト
池田拓
製作
吉村伸哉

 

季刊写真映像 5号  昭和45年7月10日発行

特集1
川田喜久治

特集2
レスリー・クリムス

特集3
内藤正敏

特集4
深瀬昌久・辰巳四郎
写真
安井豊彦

フォト・イメージ
荒木経惟・谷川晃一

エッセイ
天沢退二郎
赤瀬川原平
朝倉俊彦
飯村隆彦
石子順造
吉岡康弘
多木浩二
小川徹
村上一郎
森永純
刀根康尚

クォータリー・コラム
針生一郎
石崎浩一郎
瀬川昌昭
河原淳

表紙構成
辰巳四郎
村瀬昌久

編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
大矢好子
アートディレクター
村瀬秀明
レイアウト
池田拓
製作
吉村伸哉

 

季刊写真映像 6号  昭和45年10月31日発行

特集1 風景
高梨豊
中平卓馬
鈴木四郎康
中原佑介、赤瀬川原平、足立正生、刀根康尚、佐藤信、中平卓馬

特集2
小川隆之

特集3
三木淳、細江英公、森山大道、村瀬秀明、吉村伸哉

フォト・イメージ
石岡瑛子
荒木経惟・辰巳四郎

クォータリー・コラム
金井美恵子
上野昂志
谷川晃一
金坂健二

表紙構成
石岡瑛子
編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
大矢好子
唐木緑
アートディレクター
村瀬秀明
レイアウト
池田拓
製作
吉村伸哉

 

季刊写真映像 7号  昭和46年1月15日発行

特集1
内藤忠行

特集2
渡辺眸
足立正生

特集3
金坂健二

特集4
加納典明

写真
中根靖旺
稲越功一

クォータリーコラム
中原佑介
草森紳一
実相寺昭雄
石子順造

特別附録
休日だけのカレンダー
辰巳四郎
佐伯俊男
マッド・アマノ
横須賀功光
篠山紀信
加納典明

表紙構成
赤瀬川原平
デザイン
辰巳四郎
編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
大矢好子
製作
吉村伸哉

 

季刊写真映像 8号  昭和46年4月15日発行

特集1
石子順造
赤瀬川原平
乾孝
鈴木四郎康
斉藤龍鳳
宮本忠雄
山下菊二
上野昂志
山手秀子
村上一郎
伊藤逸平、東松照明、荒木経惟、石子順造、桑原甲子雄
木村恒久

特集2
ドゥエン・マイケルズ

特集3
立木義浩

特集4
佐藤明

特集5
東松照明

特集6
柳沢信

クォータリー・コラム
渡辺勉
岡田晋
多木浩二
山根貞男

表紙
横尾忠則
編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
大矢好子
レイアウト・デザイン
池田拓
製作
吉村伸哉

 

季刊写真映像 9号  昭和46年8月25日発行

特集1
森本和夫
東野芳明
大和屋竺
松田修
中平卓馬、森山大道、一村哲也、荒木経惟、桑原甲子雄

特集2
四谷シモン/細江英公
加藤郁乎

特集3
アレン・A・ダットン
細江英公

特集4
川人忠幸

特集5
森永純

特集6
朝倉俊博

特集7
内藤忠行

写真
大石芳野
安井豊彦
古谷博
幡谷紀夫

クォータリー・コラム
脇坂一郎
岡田隆彦
市川雅
堀内誠一
刀根康尚

表紙
池田拓
写真
アレン・A・ダットン
編集
桑原甲子雄
笹谷みつ子
大矢好子
レイアウト・デザイン
池田拓
製作
吉村伸哉

 

季刊写真映像 10号  昭和46年12月25日発行

特集
朝倉俊博

安藤豊子
杉田誠一
秋田明大

レイアウトデザイン
多川精一
前川みどり
編集発行
吉村伸哉

HENRIK DRESCHER『Turbulence:A Log Book』

HENRIK DRESCHER『Turbulence:A Log Book』

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out of print Guy Schraenen

201304054964

out of print An archive as artistic consept

Guy Schraenen
Neues Museum Weserburg Bremen 2001

 

 

 

 

 

 

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201304054963

Dream of Life Gregory Crewdson

Dream of Life
Gregory Crewdson
Ediciones Universidad Salamanca 1999 初版

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201303244899
部分

201303244900
部分

201303244901
部分

201303244902 201303244905 201303244904 201303244903

ROBERT FLUDD Joscelyn Godwin

 

ROBERT FLUDD

Joscelyn Godwin

Jean-Jacques Pauvert 1980 仏語初版

 

 

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