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ほうろうバザールの記録

8月31日(土)、9月1日(日)と、ほうろうバザールを開催しました。
台風がすぐそこまで近づいていたり、秋雨前線が列島に伸びていたり、前日遅い時間までインターネットの天気予報を1分ごとに更新しヤキモキしましたが、なんとか二日とも開催することができ、多くの方にお越しいただきました。常連のお客さまからの「いい買い物が出来ました。」というお言葉と笑顔が何よりのご褒美でした。
ご来店くださったみなさま、告知にご協力くださったみなさま、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
宮地のツイートをまとめました。⇒ ほうろうバザール 2013.8.31&9.1

テントや長机はほおずき千成り市の光源寺さんからお借りしました。帳場も中と外を分けることにして、はとりちゃん(羽鳥書店まつりで活躍したレジスター)も久々の出番です。
店先スペースは毎年一箱古本市の会場になりますが、全面を使って自分たちが古本市を開くのは初めて。準備する本の量とか、見せ方とか、手探りです。開店準備中に谷根千工房の山﨑さんが偶然?通りかかって、キネマ旬報などを並べるのを手伝ってくださいました。二人でやってたら間に合わなくてきっと険悪ムード満点になってたと思う。

一日目は目玉商品だった『キネマ旬報』を前面に据えましたが、お客さまの流れを見て、二日目は全体的に手前を低く奥まで見渡せるようレイアウトを変えました。少年ジャンプを歩道際に陳列したのは、不忍通りの運転手さんにも見えるようにという魂胆から。結局売れませんでしたが。そういうことをその場の思いつきで随時試していくのはライブ感があってたのしい作業でした。(ふだんもそうすればいいのだ。)

残暑ぶり返しのせいもあると思いますが、二日間やってみて、昼間より夕方以降の方が人出が多かったです。照明が乏しいので日没までの予定でしたが、クリップライトだけでも意外といけたのと、自分たちも夜店ふうなのが気に入ってそのまま結局通常の閉店時間まで延長。通りすがりの方も足を止め覗いてくださいました。風が強くテントの幌は途中で外すことになりましたが、枠組だけでもライトの手がかりになったり、露店の雰囲気が出て気分が盛り上がりました。
両日ともこのマンションの住人の方々が買い物に来てくださったり、声をかけてくださったのはうれしかったです。

今回は外では青空古本市、店内は決算セールと2本立てのバザールにしたため店内にも足を踏み入れてくださるお客さまが多く、夏枯れだった店内が人影で潤いました。
帳場を分けたせいで二人では中と外の店番交代は出来ても買い物に出ることができなかったのは、わかっていたけれど、空腹が堪えました。滋養強壮剤とポカリスエットへの依存度が高まりました。
それと暑さなのか、排気で酸素が薄いのか、外の帳場に座ると異様な睡魔に教われるのでした。そんなこと言ったら、ヤマトさんも工事現場の人も仕事にならなくなってしまうので自分たちに何らかの要因があるはずですが、不思議な現象でした。
下の写真にある三角旗の裏の五円玉は、おまじない、というわけではなく、風対策として宮地が工夫したもの。あ、でも五円玉というところで縁起を担いでいたのかしら。
4千円以上のお買上げの方へは、その場で2割引きか、1年間有効の3割分のお買い物券か、お選びいただけるようにしましたが、5人の方がお買い物券を選んでくださいました。ありがとうございます。

以上またいつかのための備忘録もかねて。

【準備編】


【一日目】

【二日目】

 

【おまけ】
805431002 そして一変。翌日から店先スペースは煉瓦敷設工事のため掘削がはじまり、店は三日間連休。本来ならば棚卸しをすべきなのですが、三日間も店を閉められることは滅多にないせいか壮大な模様替えスイッチが入ってしまいました。バザールの余韻です。実際は「壮大」の一割くらいしか終わりませんでしたが…。

 

 

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工事完了。見違えました!が、棚卸しは手つかずです。(汗)

寄付のご報告

東日本大震災で被災された方へ少しでもお役に立てればと、2011年から一箱古本市に合わせ彷書月刊100円均一箱を設置しています。前回のご報告はこちらです。
昨年から箱は常設にして、彷書月刊のほかに、本橋成一ポストカード「チェルノブイリ・春」(8葉入り・300円)、そして最近お客さまから譲っていただいた、書き込みなど難ありの谷根千バックナンバー(100円)なども仲間に加えて販売しています。
昨年から現在までの売上げと、お客さまから買い取り代金を寄付用にとお預かりした400円を合わせて、総額が18,300円になりました。

そこから、今年6月22日、一箱本送り隊へ一箱分の本を寄付させていただいた際の送料として1,000円使いました。

寄付させていただく先をいろいろ考えた末、仙台の火星の庭さんを通して活動を知った、〈母子週末保養プロジェクト ちいさなたびJapan〉さんへ、8月13日、15,000円(振込手数料+80)をお送りいたしました。⇒ http://www.chiitabi.com/

発送費などに使えるよう予備として2,220円繰り越しました。これからも細々とですが続けていきたいと思っています。

古書ほうろうは脱原発を主張し、憲法9条の改正に反対します。8月15日のうちに。

尻子玉買取ります。

ごあいさつが遅くなってしまいましたが、「ナンダロウアヤシゲのみせばん」、そして「ほおずき千成り市」にお運びくださったみなさま、酷暑の中、誠にありがとうございました。おかげさまでどちらも無事終えることができました。
twitterを遡るも暑過ぎて集中力が続かず、今年は実況レポートをまとめることができませんでした。

そのかわりというわけではないですが、解る範囲でのご報告をば。
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ナンダロウアヤシゲさんの9日の同僚は、イラストレーターの武藤良子さんでした。今年は店を抜けてほおずき市へ来てもらうことも叶いました。
夜、店に戻ると店にはこんな痕跡(上写真)が残っていました。さて何があったのやら。
今でも貼ったままにしてあるため、ごく稀に「尻子玉、買い取るんですか?」と訊ねられます。
「はい。買いますよ。」とお応えするのですが、お客さまがむにゃむにゃしてしまいそのあとが続きません。手放してもいい方は容易には現れないようです。店には冷蔵庫がありませんので、もし晴れて尻子玉を買い取ることが出来た暁には、すぐさま家へ持ち帰らなければいけません。この時期はとくに。

さて、話をみせばんに戻しますと、この日の断片が「みせばん放浪記」という全十話の小説になっていました!さすが武藤さん。
http://togetter.com/li/538137
画像をみると店が異界と化していますが。笑  ところで南国風鶏飯、いい名前だなぁ。来年から使わせてもらいたいくらい。今度会ったときに訊いてみることにします。
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夜は、悩みごとを詩で処方してくれるPippoさんの青空詩病院が開かれました。8名の方が来院なさったそうです。
http://pippo-t.jp/ (青空詩病院のコーナーにレポートがアップされています。)

明けて10日の同僚は、今年も仙台から駆けつけてくださった佐藤ジュンコちゃんでした。
本てぬぐい(フォンテーヌ)ネコTシャツ「月刊佐藤純子」セットなどのオリジナルグッズ販売や、昨年に続きナンダロウさんが文面を考えジュンコちゃんがイラストを描く同僚コラボ「古本かるた」の即興もあったようです。

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古本かるたは、残すところ2枚となっています。ポストカードにもなる世界にたった1枚の古本かるたですよ。
 「い」一冊の本に伸びる手と手が触れあうそのとき
 「デ」DJみたいに自由に書評かけたらイイな

そしてなんとミシマ社のウェブ雑誌「ミシマガジン」のジュンコちゃんの連載「女のひとり飯」第4回 ひとりベランダビールは禁止に、みせばんのこと、チキンライスのことを描いてくださっています。ジュンコちゃんの漫画、すばらしいです!ぜひお読みください。

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夜は吉上恭太さんのギター演奏でした。夕方6時ごろから休憩をはさみながら、というつもりが結局3時間弾き続けだったそうです!すごい。帰り支度前にジュンコちゃんの隣でニッコリの恭太さんとナンダロウさんをパチリ。

みなさまどうもありがとうございました。

中国剪紙つながり

今日はたまたま帳場の上に中国の剪紙をあしらった本が、ジャンル違いで2冊居合わせました!
いい日です。
 

うち一冊はすでにご予約済みなのですが、うちではなかなかお目にかかれそうもない地元岡本文弥さんの本なので、記念に簡単ですがご紹介します。

あ、その前に。
先日台湾在住の知人のツイートで知ったのですが、この夏東京で中国剪紙の展覧会『花珠爛漫「中国・庫淑蘭(クー・シューラン)の切り紙宇宙」展』が、開催されるそうですよ!待ち遠しくてたまりません。
(2013年8月1日(木)~9月17日(火) ミキモトホール)

 

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中国の家庭料理 200種 馬遅伯昌
婦人之友社 昭和47年

著者はハルビン生まれ。港区三田(現在は六本木に移転)に華都飯店を経営。

 

 

 

 

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曲芸など 岡本文弥
昭和40年 三月書房(こちらはご予約済です。)

 

 

 

丁度この本が出た年、1965年からずっと谷中坂町にお住まいだった新内の岡本文弥さん。三月文庫のかわいらしいサイズのこの函入り本は、文弥さんが初めて行った中国のみやげ話集です。
先にご紹介した『中国の家庭料理 200種』の初版は昭和43年ですので、これまた偶然にもほぼ同じ頃世に出た本ということですね。

この中国行きは、文弥さんも在籍されていた「民族芸能を守る会」(会長タカクラ・テル、副会長三島一、小生夢坊)が活動を始めて数年経ち、 仲間で集まっている時に“「功績」を一そう意義あらしめるためにこの会を新中国へ送って見聞をひろめさせようではないか”という話が持ち上がったことがきっかけだったと、あとがきにあります。

小生氏を団長、文弥さんが副団長、団員は浪花節の木村重松、講談の一竜斎貞花、本牧亭主人石井英子。そのほかに顧問秘書役として文化評論の田村栄という顔ぶれ。
10月14日に香港入りして、広州、北京、南京、蘇州、上海、杭州、各地で歓待され、まんざい、京劇、講談、曲芸、西湖舟遊、寄席とほぼひと月にわたる充実の芸能三昧の旅は、11月19日香港から飛行機で東京に戻り無事終えます。文弥さんのまなざしに温かみがあって、とてもいい出会いのある旅だったことがうかがえます。

 

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古書錆猫さんの一箱開店中です!(終了しました)

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古書錆猫さんの箱が設置されて2週間が過ぎました。毎年恒例の、一箱古本市「古書ほうろう賞」副賞ですが、こうして自分好みの箱が店に並ぶのは、やっぱりうれしいものです。しかも今回はご覧のような看板付きですから、ムーンライダーズ・ファンの端くれとしては、にんまりせずにはいられません。いつもとはちょっと毛色の違う本が、普段のほうろうより安く買えるとあって、お客さまの反応も上々。常連さんもついてきました。
並べられた本に目を移すと、ジャケ買いならぬ、題名買いをしてしまいそうな本が多いことに気づきます。たとえば『湯タンポにビールを入れて』『ニセ札つかいの手記』『月に住む女』『楽しい指人形劇のすべて』。こうして並べたときの感じは、錆猫さんが発行・配布している冊子『錆猫通信』の世界とも相通じるところがあり、その人となりが伝わってくるようです。辞書についての本がたくさんあることも頷けます。
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「せっかくなので、ぼくも一冊」と購入したのは、馬をめぐるアンソロジー『夢の蹄』(新宿書房)。「ザ・鈴木一誌」といった趣の造本のなかには、織田作之助の「競馬」から、芦原英了「私とサーカス」まで、洋の東西を問わずさまざまな作品が収められており、すべての見開きに載せられた多種多様な馬の図版も興を添えています。編者の一人「里舘ゆうじ」は、たぶん港の人の里舘さん。北村太郎が訳したディラン・トマスも入ってます。
あともちろん、ムーンライダーズ関連の本も並んでますよ。なかでも鈴木博文の『僕は走って灰になる』と『九番目の夢』は、ぼくにとってムーンライダーズのすべてのアルバムより大切なぐらいなので、この店で誰かの手に渡ればいいな、と願ってます。
古書錆猫 at 古書ほうろう、期間は一ヶ月なのでちょうど半ばを過ぎたあたり。補充・入れ替えもまだありますので、みなさまぜひお運びください。

水族館劇場「NOSTROMOあらかじめ喪われた世界へ」

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ありがとう。
また来年。 http://suizokukangekijou.com/

ウインドウとブックスタンド

ウインドウを替えました。棚にあった写真集から、ウィリアム・エルグストン、トム・ウッド、オーラ・ローゼンバーグ、佐内正史、ホンマタカシらを。日常と、その延長線上にあるような旅。はしゃぐこともなく。気張らずに広げられる写真集かな。

 

そしてこの週末は、夜な夜なトイレの灯りを頼りに鋸や金槌と仲良く過ごしました。

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ジャジャ〜ン!

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キメましたー。笑
え、何が? て、今、いいました?

外の100均ラックの下段ですよー。
これまで木箱や段ボール箱に入れていたのですが、砂塵が底にたまって本の小口がザリザリしてしまうのがずっと気になっていました。

で、ポールで受けるようにすれば、小口が浮いて、砂塵は下に落ちるのではないかと!

思い立ったが吉日で、ドイトへ走り、計測もそこそこに作りはじめました。

しかしラックの幅どおりに組み立ててしまったので、ぴったり過ぎて入れるのに一苦労でした。
懲りたので、右のラックは二分割することに。

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写真ではわかりにくいですが、奥も少し傾斜がついています。
木棒が予想よりもたわんで、本の角がラックにつっかえちまってる、とか、四六判からA5判まで融通が利くようにしたつもりが、天と地がつっかえちまうなどのハプニングが続きましたが、木片をかましたりして、ごにょごにょと。

あともう一台作れば、ラック下は完璧ですよ〜♪