「本日の品出し」カテゴリーアーカイブ
たのしみにしていた榎園歩希さんの『ひらがなえほん』が入荷しました!
9月に近所の〈ギャラリーHIGURE〉で、榎園歩希さんの「ひらがなえほん 原画展」を見ました。「あ」「い」「う」〜「ん」まで、46枚の絵が目の高さにぐるりと並んでいました。
「あ」だったら、あで始まる、雨、アヒル、アフリカ、アリクイなどがヨーロッパの絵本のようなちょっとくすんだようなトーンの色彩で描かれています。
おや、絵の具だけじゃない。糸も使われてる!その僅かな凹凸、針の運びを想像して胸が高鳴ります。
「い」は家、と途中まで見て、ん?ちょっと待って。ややや、もっと潜んでるゾ!
で、もう一度「あ」に戻り、あ、そっか、R(アール)だ。ところでこの糸で表現している花火みたいなのはなんだろう??「あ」のまんなかの線になってる試験管みたいなのは?
こんな調子で、20センチ四方ほどの小さな世界に潜む何かを探して、ありんこ目線になったり宇宙の果てまで飛んでったり、ぐわんぐわんしてしてきます。
「あ」の試験管はアルキメデスの原理、だそうで物理。「せ」では、正弦定理が描かれ数学と、どこまでも想像が広がる博物図鑑のよう!
在廊してらした榎園さんに絵本ができあがたったらぜひ見せてください!とお願いしたのでした。
そして出来上がった現物をお持ちいただき、すぐに古書ほうろうでも置かせていただくことに決めました。
展覧会のときにお聞きしたことで、なるほどと思ったのが、幼い頃にシュタイナー学校で一日かけてアルファベットを一文字ずつ学んだ、ということ。
書き方の練習で同じ文字ばかり繰り返し書いた記憶はあるけれど、私がひらがなを文字として、「あ」がきれいだなぁ、と思ったのは、中学の書道でかなを教わったときでした。そこからはアフリカにもアルキメデスにも行けなかったけど、充分大人になってしまったいま眺めても、「ひらがなえほん」はすこぶるたのしい絵本です。
お子さんと一緒に読むというか眺めると、きっと、ナゼナニ攻撃から、新たなる発見、一緒に考える、そんな時間が無限に広がりそうですよ。
榎園歩希 『ひらがなえほん』
ranbu出版 1,800円+税
収益の一部は都会で保護された野生生物のための資金に使われます。
ここに至るエピソードが榎園さんのブログで読めます。
11月30日までの木金土日(12:00〜18:00/LO 17:30)、神宮前の〈SW11+R〉にて、個展「ドット・マトリックス」開催中です。
南陀楼綾繁さんのインタビュー集『編む人 小さな本から生まれたもの』入荷してます!
11月3日の〈しのばずくんの本の縁日〉で、初売りとなった南陀楼綾繁さんのインタビュー集『編む人 小さな本から生まれたもの』(ビレッジプレス/1,600円+税)が、署名入りで古書ほうろうにも入荷しています。カバーイラストは森英二郎さんです。
一番初めに収録されているのは、2009年1月にほうろうで行われた小西昌幸さんとのトーク「ハードスタッフ・ナイト~先端的硬派雑誌の復活」の起こしです。懐かしい!徳島「創世ホール」の運営、ライブや公演の企画の話、杉浦康平を手紙攻めの挙句呼んでしまった話など今読んでも面白い。
ほかには、『コミック・マヴォ』の竹熊健太郎さん、『入谷コピー文庫』の堀内恭さん、『プレイガイドジャーナル』の村元武さん、大竹昭子さんには街と「なくなったもの」について、新宿プレイマップの本間健彦さん、『Lifeーmag.』の小林弘樹さん。語りおろしは、牧野伊三夫さんと、谷根千工房・山﨑範子さん。
山﨑さんのインタビューが載ると知って、縁日が終わったら読むのを楽しみにしてました。
私たちがこの町で店を始める前から、というより、谷根千工房はみなさん20代から活動を始めてるので、学生時代に宮地は工房に取材に伺ったことがあるそうです。まさかその10年後にこの地で店を始めるとは想像もしてなかったと思いますが、そんな者たちにもこの町は大らかで、いまでも店を続けていられるのは、谷根千工房の存在が少なからずあると思います。
人の緩やかな繋がりが縦横無尽に張りめぐらされていて、しかも程よい関係を保ちつつ、手が必要なところにはさっと人が現れるのがすごい。そのことを私たちは谷根千工房の方々を通して知ることも多く、とても助けられ、いまでも多くを学んでいます。
谷根千工房の中でも、フットワークの軽さで群を抜いてる印象の山﨑さん。ささっと現れて、お礼を言おうとするともう次の場所に向かってる、風のようなひとなのです。同じくこの町で暮らし、町を活動の場としてる南陀楼さんが、『谷根千』時代のこと、森まゆみさん、仰木ひろみさんのこと、そして今のことを聞いてます。
〝お金を持っているかじゃなくて、楽しく暮らしているかどうか。「まわっている」ことが大事なの。〟
名言いただきましたよ! 山﨑さんずっとブレてないなぁ。
11月25日まで〈HAGISO〉にて「はじまりの谷根千 ─地域雑誌「谷中・根津・千駄木」とローカルメディア─」と題した展示が開かれています。
本日の品出し 2017年11月16日(木)
タイトル | 著者 | 出版社 | 税抜き価格 | 状態、他 |
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死者の書 | 折口信夫 | 青磁社 | 1,000 | 昭和18年 初版 カバー破れ 本体シミ大 |
人魚を見た人 | 洲之内徹 | 新潮社 | 2,000 | 昭和60年 初版 帯 |
田舎の食卓 | 木下夕爾 | 葦陽文化研究会 児島書店 |
5,000 | 昭和58年 復刻版 |
本日の品出し 2017年11月12日(日)
本日の品出し 2017年11月11日(土)
タイトル | 著者 | 出版社 | 税抜き価格 | 状態、他 |
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プルースト評論選 全2巻 | 保苅瑞穂 訳 | ちくま文庫 | 3,500 | 2002年 初版 |
アウステルリッツ | W.G.ゼーバルト 鈴木仁子 訳 |
白水社 | 2,500 | 2003年 初版 帯 |
移民たち | 〃 | 〃 | 2,500 | 2012年 第2刷 帯 |
土星の環 | 〃 | 〃 | 5,000 | 2007年 初版 帯 |
福間健二詩集 1969-1971 全3冊 「沈黙と刺青」 「冬の戒律」 「鬼になるまで」 |
あんかるわ叢書 | 5,400 | 昭和46〜47年 初版 | |
銀座アルプス | 寺田寅彦 | 角川書店 | 2,000 | 昭和24年 初版 函イタミ背ヤケ少 解説:角川源義 |
古渡更紗 全6冊 | 和田三造 大隅為三 |
美術出版社 | 2,000 | 1957年 初版 張り込み図版欠けなし パラフィン経年劣化 |
本日の品出し 2017年11月09日(木)
タイトル | 著者 | 出版社 | 税抜き価格 | 状態、他 |
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一字ひとこと | 篠田桃紅 | 講談社 | 8,000 | 昭和61年 初版 函 |
客車・貨車ガイドブック | 星晃 卯之木十三 森川克二 |
誠文堂新光社 | 2,000 | 昭和41年 第2版 カバーイタミ少 見返しに記名 |
'67 国鉄新車ガイドブック | 浅原信彦 村松功 |
〃 | 2,000 | 昭和42年 第2版 |
'68 '68 国鉄新車ガイドブック | 誠文堂新光社 編 | 〃 | 2,000 | 昭和44年 初版 |
電気機関車ガイドブック | 杉田肇 | 〃 | 2,000 | 昭和44年 函 函と見返しに記名 |
異端の登攀者 第二次RCCの軌跡 |
山と渓谷社 | 2,500 | 2002年 初版 | |
古筆学への三十年 | 小松茂美 | 講談社 | 2,500 | 昭和52年 非売品 函に小キズ 本体クロス装 |
日本書道説林 上下2冊セット |
小松茂美 | 講談社 | 2,000 | 昭和48年 初版 函全体的に経年いたみ 本体小口に経年シミ |
展望 日本書道史 | 小松茂美 | 中央公論社 | 1,000 | 昭和61年 初版函 |
書のみかた 型と美 |
小松茂美 | 第一法規 | 1,000 | 昭和57年 初版 小口に経年シミ 函B |
墨 書体シリーズ4 かな百科 |
芸術新聞社 | 1,500 | 1990年 6月臨時増刊 B |