日々録」カテゴリーアーカイブ

ここ最近のほうろう〜心地よい音楽♪

2月22日のCHIZライブから2週間。ほくほくした気持ちが続いてます。一昨日は、エマーソン北村さんのセッションにCHIZの鬼頭哲さんが加わってのライブにも、店を早仕舞いして出掛けたりして。

CHIZのライブは久々に出演者の多いライブとあって、前日から少しずつ会場をつくりはじめましたが、一昨年初めて声をかけていただいたときにタイミングが合わずお断りしてしまった経緯などもあり、いよいよこの日が来たぞ〜と歓びをかみしめつつ黙々と作業する時間はそれはそれで格別なものがありました。終えて翌日も余韻というよりまだライブの中にいるみたい。店を元に戻すもの惜しいような感じで、棚を戻す前に十数年ぶりにワックスを引っ張り出してきて床を磨いてみたり。そんな気持ちにさせてくれるライブでした。

ようやく叶ったCHIZのライブは、なんとエマーソン北村さんがゲスト参加してくださってスペシャルヴァージョンとなったのですが、宮地からそう決まったと聞いたときには、それぞれの音楽が自分の中ではまったく違う世界という認識だったので、どんなことになるのかまったく想像できずにいました。

果たして当日、CHIZの音調整のタイミングで現れたエマーソンさんのリュックから現れたのは小さなキーボード1台。
適当な机がなく、背の高いスツールと背の低いスツールをお渡しすると、背の高い方にキーボードを置き、低い方に腰掛けて、CHIZと一緒にバランスの調整をして、さぁ、いよいよリハーサルかと思いきや、エマーソンさんと鬼頭さんが言葉でちょこちょこっと(と、私には見えました。)やりとりし、あとは曲順を決めただけで本番を迎えたのでした!

CHIZのHPにもありますが、CHIZのコンセプトは「照喜名俊典プロデュースによる鬼頭 哲楽曲集」ということで、鬼頭哲さん(バリトンサックス)のつくった曲を、ユーフォニアムの照喜名 俊典さんをリーダーに、チューバ・西本 翔一さん、ギター・斉藤 拓人さん、ドラム・近藤 久峰さん、クラリネットとヴォーカル・小田 美沙紀さんが演奏するのですが、ふつうバンドだとそれぞれパート譜を見ながらの演奏となるそうなのですが、CHIZは、メロディ譜を地図に見立て、全員が同じ地図を見る。どこに行っても最後はここに帰って来ればいいというのがたったひとつの決まりごと。そんな彼らの奏でる音はひとつひとつが優しく、いろいろを考えて考えて考えて受け入れて消化して、結晶のようにひとつひとつの音が生まれてくる感じがしました。押しつけがましくなく、傍にいるだけでだんだんと気持ちが上に向いて、よし、もうちょっと歩いてみようかと思えてくるような。
そこにエマーソンさんのキーボードが、もうそこしかない!という感じで入ってくるのです。口頭でやりとりしただけで、小さな鍵盤からどうしてこんな世界が広がってしまうのか。もうすげ〜としか言いようがありません。
ジプトーンの天井が底ぬけに広く高い空になりました。最っ高!!


一昨日のエマセッションは、ぶっ放すっていう感じで、エマーソンさんの七変化にかぶりつきで、はうっとなったまま全身で音を浴びてきました。
そんな流れで、明後日、3月10日(土)は、好評で3回目となる「エマーソン北村を聴きながら 本を探したり、立ち読みしたり」を迎えます。CHIZとのライブで弾いてくれた小さな鍵盤がまた活躍しそうです♪ そしてほうろうのシュベスターピアノもきっと。

それから今回はちょっと腰掛けられるようにスツールをこれまでより多めに店内に配置しておくつもりです。店は通常営業中、ご予約不要、入場無料、出入り自由、エマーソンさんへの敬意のカンパ大歓迎です。
エマーソンさんが生演奏してる古本屋なんて、自分の店ということを忘れて立ち読みしたい。もうほんとうにご機嫌なので、ひとりでも多くの方に聴いて欲しいです!
ぜひぜひふらりと最高に贅沢な立ち読みをしに来てください! 夜の演奏のあとにエマーソンさんのミニトークも予定しています。

時間など詳細はこちらから→ https://horo.bz/event/emersonkitamura20180310/

ウインドウの平野甲賀さんのリトグラフも入れ替えました。なかなか間近で観る機会はないと思いますので、紙に踊る甲賀グロテスクを息を殺してご覧ください。
(宮地美華子)

平野甲賀リトグラフのミニ展示

ウインドウを入れ替えました。

ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の「平野甲賀と晶文社展」にはみなさまもうお出かけになりましたか?
遅ればせながら水曜の定休日にやっと観に行ってきました。

表情豊かな文字たち、甲賀さんの手によりずんずん発展した文字たちが、紙の上でなんともたのしそうにしていました。
見たことのある本もシリーズの仲間と並んで、あれっ?と思うような別の顔を見せてくれたり、とても新鮮。
どうしたらこんなことを思いついてしまうんだろう!

熱に浮かされ店に戻り、展示の仕方を考え続けてじつは長いこと宿題にしてしまっていた甲賀さんのリトグラフたちを広げ、やっぱり額装はやめようと。平野公子さんからお預かりした時に、「額装せず、そのまま飾ったほうが断然いいの。」と仰っていたのがずっと頭にあり、確かに2013年の武蔵美での展示も額に入っておらず(一部入ってたかな?)、額装に慣らされている身としては、そのおおらかな展示に、大胆だぁ!と畏れおののき、しかし大切な作品をお預かりしてる者としてはビビります。まさかうちの店で生展示はないでしょ、と、フレームに入れて並べたこともあったのですが、生気を塞いでいるような気持ちになって、また仕舞ったり。

で、やはり水曜日に観たgggも裸で勝負的な展示、地下に並べられた甲賀さんの装丁した本たちも閲覧自由、いかにも甲賀さん、公子さんがそこにいらっしゃるかのような体温が感じられていいなあ、と。(警備員さんも手にこそしてなかったけど、たのしげにチラ見してて) やはりこれだ!と、店に戻ってウインドウにそのまま並べてみたら、すばらしい!となった次第です。

3月末くらいまで途中入れ替えながら、毎回8点ずつ、ウインドウに展示します。多くの方にご覧いただけますようお待ちしております!

gggでの「平野甲賀と晶文社展」は、3月17日(土)まで。あわせて代々木上原の古書ロスパペロテスさんでは平野甲賀 文庫装丁フェア「ポケットに平野甲賀展」も開催なさってます。

展示したリトグラフの1点ごとの写真は、こちらのページにまとめてアップしました。(それぞれクリックで拡大されます。)⇒ 平野甲賀リトグラフ

>> 3月8日入れ替えました。次が最後の入れ替えです。2週間後ぐらいを予定しています。

>> 3月23日最後の入れ替えを行いました。4月1日(日)まで展示予定です。ぜひ間近でご覧ください!

宮里千里 録音『久高島 イザイホー』と宮里綾羽 著『本日の栄町市場と、旅する小書店』

 年末に大竹昭子さんから、ほうろうに合うと思うのよ〜と、音源集CD『琉球弧の祭祀 久高島 イザイホー』を戴きました。

 イザイホーとは、沖縄の久高島で、12年に一度行われる神職の任命式で、神事の多い久高島でも最大規模の祭祀ですが、経験者の高齢化や生活の変化に伴い、録音されたこの音源の1978年のイザイホーが、今となっては最後の開催となってしまっています。
 「エーファイ、エーファイ」という女たちの祈りのことばが、一直線に魂に飛び込んできて、知らず知らずのうちに凝り固まっていた身体が細胞レベルで一気に解放され、鳥肌が立ちました。

 さっそく大竹さんにお礼のメールをお送りしたところから話がとんとん拍子にすすみ、イザイホーの録音をした宮里千里さんと大竹昭子さんのお話会を、6月14日に古書ほうろうで開くことになりました。→宮里千里と大竹昭子のアッチャーアッチャーじゃらんじゃらん

 そんな流れから、1月に入ってからは、耳から『イザイホー』、目からは宮里千里さんのお店〈宮里小書店〉副店長・宮里綾羽さんが書かれ、ボーダーインクかr出たばかりの『本日の栄町市場と、旅する小書店』をお弁当のおともに読んで、夜は千里さんの『アコークロー』(ボーダーインク)、こちらは版元品切れのためネットで探して、那覇のちはや書房さんから送っていただいて読んでいます。

 そして『本日の栄町市場と、旅する小書店』は、名残惜しくも本日読了しました。
 読みながら同じく古書店を営む自らの日々を振り返るわけですが、この20年、買い物の仕方をはじめとする、生活スタイル、店の業務内容、いろいろが様変わりしました。ちょっと便利が行き過ぎたかなーと思います。遠くの人とは(錯覚も含め)近くなったけど、近くの人とは遠くなる、というか、意識してないと目の前にお客さんがいるのに、ネットの注文の返信や、何かを発信するのに夢中になっていたり、ねじれた日常が当たり前になりました。
 この本には、古書店の経営やノウハウではなくて、常連さんや、お客さんと綾羽さんとのやりとり、超至近距離のお向かいさんとの日常、市場のほかのお店の店主さんたち、それぞれ生きざま、人生がとても温かな視線で描かれています。ひとつひとつのエピソードが愛おしくて愛おしくて、あぁ、気をつけないとこういう大切なひとつひとつを失ってしまうなぁと。一年の初めに、とても大事なヒントが詰まっている本に出会えたなぁと思いました。
 そして本の構成も素晴らしく、後半の、父・宮里千里さんの『アコークロー』への反撃(笑)からはじまる、アコークローではまだ小学生だった綾羽さんが、ひとまわりして、親への感謝や、きっと心の中の一番大事なものを語ってゆく流れは、いま書きながら思い出して泣いてしまう。
 一編、一編は短くてとても読みやすい分量でいて、なんかもっとたくさんの文章を読んだような読後感は、綾羽さんの文章の素晴らしさだと思います。

 CD『琉球弧の祭祀 久高島 イザイホー』(2,000円+税)とともに、宮里綾羽著『本日の栄町市場と、旅する小書店』(1,600円+税)、そしてボーダーインクの新城和博さんが書かれた『ぼくの〈那覇まち〉放浪記』(1,600円+税)お取り扱いしています!

トークイベントに行ってきた!


 近所の往来堂書店がトークイベントを開催するようになりました。本日はその2回目、「南陀楼綾繁と金井真紀がえらぶ人人本フェア」に合わせてのトークでした。
 客としてトークベントに行くのはいつ以来かしら。いやぁたのしみましたー!

 昨年末にビレッジプレスから『編む人』を出した南陀楼綾繁さんと、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)が3刷り目に入った金井真紀さん(隣で羨むナンダロウさん)、インタビュアー同士の対談とあって、聴き慣れたナンダロウさんのトークのリズムが、金井さんの切り返し質問によって、違うリズムに変化したりして、とても新鮮でした。
 お二人がそれぞれに聞き手の仕事をしてきて培ってきたもの、臨場感を出すための書き方、つきなみを恐れない、ひとつめの質問、などなど、興味の尽きないお話でした。
 紙面に掲載するためのインタビュー、ライブでのトークイベント、それぞれに難しさがあると思いますが、トークイベントでは聞き手として構成を考えつつ、逸れ行く話を操縦しつつ(ときに流れに身を委ね)、時間枠を気にしつつ、お客さんをたのしませるショーにするというのは、瞬間瞬間の臨機応変な対応が求められることで、なんというか反射神経や運動能力のようなものも必要な技、でもわざとらしさが透けて見えてしまうとお客さんは敏感に反応するだろうし…。眼の前で繰り広げられるトークを見ながら、そんなことをやってのけてるお二人はすごいなぁと、吹き出しながら、大いに感心しました。

 人人本フェアは、往来堂書店、入り口正面で展開中です。石川桂郎『俳人風狂列伝』、宮田昇『新編 戦後翻訳風雲録』、今夜急遽リスト入りした、吉岡逸夫『夜の放浪記』(水族館劇場も載ってる!)、野村進『解放老人』、石田千『唄めぐり』などなど、そそられます。〝この世界にはいろんなひとがいるなぁ、と思わせてくれる本が好きです。(フェア冊子より)〟な本モリモリです! 

明けましておめでとうございます。

みなさまはどのような新年を迎えられたでしょうか。

わたしたちは双方の両親といつもと変わらぬ穏やかなお正月を過ごしました。偶然にもそれぞれの親の生い立ち、来し方をじっくり聞く機会に恵まれました。50年間も子でありながら初めての話も飛び出しまして、なかなかエキサイティングなひとときでした。

さて今年、古書ほうろうは20周年を迎えます。

自分たちの店というより番人という方がしっくりくるようなところもあって、ここまで続いてきたのは、本を買ってくださったり売ってくださるお客さま、マンションにお住いの方々はじめご近所さん、町会の方々、不忍ブックストリートのお店のみなさん、不忍実行委員のみなさん、一箱や縁日に参加してくださったみなさん、谷根千工房のみなさん、北海道から沖縄までご縁の出来た古本屋の主のみなさんほか大勢の方々、これまでイベントに出演してくださったみなさん、カタリココのみなさん、サウダージな夜のみなさん、取り引きしてくださる版元さん、作家さん、税理士さん、ほおずき千成り市の皆さん、水族館劇場、離れてしまった友人たち、駄話で飲める友人たち、親弟妹、世界中の思いがけないところからやってきてくださる旅人たち、インターネットの画面の向こうから本を買ってくださるお客さま、配達員さんたち、大家さん、不動産屋さん、銀行さん、バイト先でお世話になった方々(順不同です)ほか、天文学的にたくさんの方々が関わってくださり、店を育ててくださった結果だとつくづく思います。

あらためまして、ここまでご縁のあったすべてのみなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

20年経ってみて思うのは、一番身に覚えのあるところでは自らの身体の変化(老化ともいう)にはじまり、とりまく環境の変化、お客様も日々変化の中に生きているわけで、個々は更に大きな世の中のうねりの中にあって、同じ日は一度としてないのだということ。

実感としては、仮に何かこのやり方がいいのかも、ということがあったとしても、それが長く続くことはなく、うねりは常に更新を求め、結果、いつまでたっても自分たちは右往左往しているだけだった、という気がします。きっとこの先も、このグローバルな流通に身を置く以上そうなのだと思います。そんなふうに書くと夢がないみたいですがそんなことはありません。

気をつけたいのは齢をとると頑固になりますから、自分たちの石頭で古書ほうろうを縛りつけてしまわないように、ということ。

買う買わないに関わらず、店を出るときに、お客さまの中でほんの僅かでも何か変化が生じているような場に古書ほうろうがなったらいいなぁと思います。そのために柔軟な頭の番人であり続けたいです。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

古書ほうろう
宮地健太郎・美華子

やっと天井が張り替え工事完了!

4月の漏水以来やっと天井の張替え工事が行われました。併せて昨年9月の漏水のままにしていた帳場付近の天井も塞いでいただきました。
さらに大工さんにお願いして、100Wの長い蛍光灯用の古い器具を撤去し、チリに移住した知人から譲り受けていたダクトレールも数年来ようやく日の目を見られることとなりました。
縁日の屋台のようなすずらん電球もはずされて、奧っ側だけですが、だいぶスッキリしました。

水族館劇場、横浜寿町興行いよいよです!

 水族館劇場を観るようになって、何年になるだろう。
 自転車で通り過ぎるいつもの風景、近所のお寺の境内に、ある日突然巨大で異様なあばら建造物が出現した。日に晒され色褪せはためく幟には水族館劇場。足を踏み入れたら最後戻ってこられない異界への入口のようで、テントの隙間から漏れる光をたよりに中の様子をうかがうのが精一杯だった。家に戻り、きっとうわ言のように興奮をぶつけ、宮地を引き連れもう一度様子を伺いに行ったはず。けれどその年は結局、数日の逡巡のうちにすべてが忽然と消えてしまった。幻だったのではあるまいか。時が経ち夢か現かわからなくなったころ、再びあれが建った。夢ではなかった。

 ポスターにぶら下げられたチラシを一枚ちぎり、電話をかけると、訝しげなようすで受け応えしてくださったのは、いま思えば看板女優、千代次さんでした。近所で古本屋をしている者で(怪しい者ではありません)どうかチラシを配布させてください。そうして初めて観たのが、駒込大観音光源寺に来るようになって2年目、特設野外劇場 〈水の天地〉での公演、『パラダイスロスト 懐かしい夢』でした。
 ふだんはあまり演劇に縁のない生活をしてるのですが、以来、水族館劇場だけはなぜかそわそわ、いそいそと、北九州や博多にも出かけて行きました。

 大掛かりな野外劇場は、役者自ら裏方となりゼロから建て込みはじめます。公演の間は(準備期間も含め)、役者のみなさんほとんどが生活のための仕事を休んでいるはずです。なので公演は年に一度。それが今年は4月の花園神社に続き、横浜トリエンナーレからの導きがあり、9月にも公演をすることになったのです。水族館劇場はこの大掛かりな野外劇場の他に、原点である路上芝居、年末年始の寄せ場での「さすらい姉妹」も続けており、9月の公演場所は、さすらい姉妹が毎年やる寄せ場のひとつ、横浜の寿町。しかも福祉会館の建て替えで、今だけぽっかり空き地が広がっている、ときたら、それはもう、どんなに無理をしても、生活をうっちゃってでもやるしかないのですね。

 今年、わたしは花園神社の芝居を観て、「なんだろう、なんなのだろう、この凄みは。この美しさは!」と、改めて激しく圧倒されました。

 費用対効果という言葉に肩を叩かれ、利益率の高さばかりを求められ、無駄の排除、効率優先が当たりまえの流れに翻弄され、大きな夢も見ず穏便に小さくまとまるか、あるいはすがる藁をも見いだせず渦に巻き込まれ日々あちこちで心が壊れていくこの国で、数日限りの運命の芝居小屋に、ただただ観客を驚かせるため、とてつもないリスクを負い、手作業で一本一本単管パイプをボルトで繋ぎ、どこまでも自らの美意識にこだわり、言葉を紡ぎ、人力で舞台を回転させ、膨大な水を操り、壊す瞬間まで創り続ける水族館劇場とはいったい…。

 首都圏ではまずこの先難しいであろう「広大な敷地」を得た水族館劇場は、まさに水を得た魚。ぴちぴちと、横浜トリアンナーレという池からも飛び出したかのごとく、《るなぱあく》を造りはじめました。そこには、会田誠「芸術公民館」、鬼海弘雄「人間の海 肖像写真展」、岡本光博「DADAモレ」「ドザエもん」、津田三郎「鐡ノ梦」、パネル展示東京大学大学院表象文化論研究室「蜂起/野戦攻城@寿町」が着々とその姿を現しつつあり、そのほか、お化け屋敷、まわらない回転木馬、写真誌のいない写真館の廃墟遊園地が、本丸となる野外劇場もそれらアトラクションのひとつとして存在させるような壮大な構想のもと、《るなぱあく》は、トンテンカン、トンテンカンと、造られ続けるのです。(壮大すぎてなかなか把握できません。笑)

 芝居公演日以外にも、隙間を埋めるように演目が目白押しで、すでに終えたものもありますが、これからのものだけでも追いきれないほど!
 安田登+玉川奈々福「怪談 暗闇の夢語り」、座談会「黄金時代のエロ本水滸伝」鈴木義昭+本橋信宏+東良美季+伊藤裕作、講演「江戸時代のからくり」田中優子、座談会「芝居・寄せ場・抵抗」翠羅臼+鹿児島正明+高沢幸男+荒木剛 司会:桃山邑、講演 田中純「歴史の地震計から蜂起/野戦攻城へ」、「港のバーバー」、​映像制作集団 空族「サウダーヂ」「FURUSATO2009」の上映会などなど。(チェック漏れがあったらごめんなさい!) 
http://www.suizokukangekijou-yokohama2017.com/

 そしてそうです!古本街も現れるのです。古書 赤いドリル古本遊戯 流浪堂古書 信天翁中島古書店古書サンカクヤマのみなさまと共に古書ほうろうもささやかながら出店させていただきます。桃山邑 編『水族館劇場のほうへ』の版元であり、社長自ら役者として舞台に立つ羽鳥書店は、新刊書を販売します。
(9.2 追記)8月26日に出店していた丸三文庫古本や雑貨 尾花屋たけうま書房のみなさまも引き続きご出店なさってます!

 ひとつイベントを打つだけでも大変なことなのに、酷暑のなか日陰すらない空き地に野外劇場を建て、これでもか、これでもかと、楽園を創らんとする水族館劇場。

 なんだかまったく意味がわかんないよ、という初めての方も、今年はもう花園神社で観たわよ、という方も、このとてつもないスケールの、儚さを背負った一大娯楽の殿堂を見届けず死んだらきっと後悔します。つかの間でも夢を見させてくれる、こんな桁外れの行いがいつまでもあり続けられる世の中であって欲しいという切実な願いもあります。
 どうぞお誘い合わせのうえ、お出かけください。小さな子には小さな子にしか見えない何か、日常にないこの光景はきっとずっと残るはず。

 当店でも期日指定前売り券(4,500円)を販売中です。各公演の前日まで販売いたしますが、前売り状況によっては札止めの可能性もございます。チケット代は全額水族館劇場に渡りますので、日にちの決まっている方は、札止めになる前に、お近くの販売所へお急ぎください。(一番下のリンク先・お出かけ前に電話確認していただいた方が確実です。)

 そんな水族館劇場のためなら一肌脱いじゃうよ、というあなた!クラウドファンディングは、8月31日が締め切りです! https://motion-gallery.net/projects/suizokukangekijou2017
 
 いよいよ9月1日(金)開幕です。
水族館劇場「もうひとつの この丗のような夢 寿町最終未完成版」。
2017年 9月 1㊎, 2㊏, 3㊐, 4㊊, 5㊋  13㊌, 14㊍, 15㊎, 16㊏, 17㊐
http://suizokukangekijou.com/information/